Travel 2002①

香港、台北、ヒマラヤ・カトマンドゥ、サムイ、インド、アンコール遺跡

<香港:胃袋がもう1つ欲しかった!の旅>

'02年3月27日~31日、 by linlin

香港は2度目。でも、前回は中国返還前でパックツアーだったせいか、今回の個人旅行はかなり印象の違う香港となりました。

まず、香港について書く前に、またまたマニラのというかフィリピンの情けない部分に接しました。大きな+新しいショッピングモールかホテル以外では、トイレが汚い、便座がない、紙ももちろんないという事態に驚かなくなってるのですが、やっぱり国の玄関口である、国際空港のトイレがあんなにお粗末なのは、嘆かわしい。出発直前にトイレに行く私が悪いのか・・・?と思わせるほどのお粗末さ。汚い+便座ない+紙ないに加えて、よりによって国際空港のトイレで、「流れない!」まで追加。人が出てくると、おばさんが柄杓に水を汲んで流しに来るのです。もう、悲しい!何とかしないと!設備のハード面は、国がちゃんとすれば良いし、もちろん、使い方は徹底して啓蒙しようよ!大人には間に合わなくても、子供にちゃんと洋式便座の使い方を教えてよ!と文句を言いたい。そりゃ、わかる。乗っかって使う人がいるんだもの、そこに座るはずないよね。

日本でも、水を流すレバーを足で踏む人がいるから、だんだん高い位置になったのよね?(私がそう思ってるだけ?)

香港のガイドブックに「トイレナビ」なるページがわざわざあったので、香港の街中でのトイレ探しも大変なのかと気構えていったのですが、そんな心配全然不要。空港のトイレは当たり前だけど、街中のショッピングセンターやフードコートのトイレも清潔だし、紙もちゃんとあるし。真っ赤な(ちょっと色にビックリ!)液体石鹸もあるし。やっぱり国際都市はこうでないとねぇ!と、ますますフィリピンを情けなく思ってしまったのでした。

ま、旅の報告のはじめからコレじゃつまらないでしょう。では、気を取りなおして。

マニラから香港は正味1時間半のフライト。今回はキャセイパシフィックを使いましたが、もちろん定刻着。機内食は、あまりにも良い匂いがしてたので「さすが、HK」と思ったけど、実際はガーリックが強すぎて、味はイマイチでした。サービスは普通かな。

空港からはホテルまでのシャトルバスを利用。40分ぐらいで、120HK$。フィリピン価格の私には、いきなりの120HKドルは高く感じだけど、成田から新宿のことを考えたら…と気を取りなおし、帰りは電車にしよう!と心に決めたのでした。

マニラに暮らしていると、香港の物価は高いです。手が出ない。日本から買い物に来る人がいるなんて信じられない!ただ、ありがたい事に3月末というのは、在庫一掃の時期なのです。だから、アウトレットショップの、そのまたお買い得品をあさりました。

気温は22-25度。「良い時期ねェ!」といわれるかもしれませんが、マニラに体がなれている私には、寒い。すでに夏に突入しているフィリピンからですから、長袖のTシャツに長袖の重ね着っていう厚着で動いてました。でもでも、現地の人も、ウインドブレーカーを着てたり、コートを羽織ってる人もいましたから!まだ寒い時期です。

寒い所に行ったせいでしょうか?いきなり咳き。だから、まずは漢方の咳き止めのくすりと喉あめを購入。喉あめは、マニラでも中華街に行くと買っているNIN JONのものがコンビにでも手に入り、取っても助かりました。薬は名に覚えのある北京同仁堂のもの。咳き、痰にという薬ですが、日本の薬のビンと変わらない大きさなのに、300粒入っているというのです。1日3回、1回20粒。そうなんです、小さなまん丸の粒なので、1回、ビンの蓋いっぱい飲むかんじ。漢方だからか、即効性はありませんが、マニラに戻ってからも飲みつづけ、300粒終わるころには咳きがでなくなりました。

今回の旅行は、「おお、中国なんだなァ」と本当に実感しました。現地の人って、本当に中国語オンリーなのです。だって、あきらかに外国人(日本人と思えなくても、アジア人と思うでしょ?)で中国語が理解できていないだろうと言う事がわかっているだろうに、中国語でまくし立てるのです。分かるはず無いのに、どんどん喋る。これって凄いと思うのです。

左右の写真はETとピーターパンの映画ポスター。漢字のタイトルに引かれて写真を撮りましたが、日本のポスターも良く考えて見れば同じことですね。カタカナのタイトルも欧米人にとっては興味深いものかも。

物価の違いに圧倒され、朝昼晩と、食事は全てB級グルメざんまい。でも、これが美味しいんだなァ。人気の店の中には英語のメニューがあったり、牛乳プリン屋なんかは、そこに日本語もありますが、中国語ONLYのメニューどころか、壁に張ってあるメニューだけという所さえあります。

そうなると、隣のテーブル(というか、そういう所は相席だけど)の人の食べているのを指差して「アレ!」と注文。だから、レジで高く請求されてるのかどかも分かりませんが、ま、こういう所だと金額もしれてるのでOKです。・・・それでも、マニラでの軽い外食より高いのですが。

毎食のレストランを紹介してもしょうがないけど…以下のレストランは機会があれば是非試して欲しい所ですので、ここで紹介。

「糖朝」のおかゆや豆腐花紅豆沙(写真)や凍山水豆腐花、「廣東焼味餐廳」の又焼、「好好上海小館」のジャージャー麺、「義順牛○公司:YEE SHUN MILK COMPANY」の牛乳プリン、「美珍香合衆食品私人有限公司」の中国版ジャーキーはお土産に!

今回、食べ損なったのは、エッグタルト。香港で有名なのって、日本やマニラにもあるアンドリューの店だとばかり思っていたので、執念を燃やしていなかったのです(飲茶では食べたけどね)。そしたらマニラに戻ってから受け取った香港観光局からの「美味しいタルトの店」情報。灣仔の駅前の檀島ガーフェー餅店Hawaii Bakeryやパッテン総督のお気に入りの泰昌餅屋のエッグタルトが美味しいと!特に檀島ガーフェー餅店の方は、近くを歩いただけに残念!

買物は、安い衣料品の他は・・・中国の茶器(安い「ほたる柄」のポットと湯のみなど)を中国でパートで買ってきました。

薬も茶器も、もしマニラにそれがあるなら、マニラの方が安いのですが、チョイスは断然少ないので、気に入ったものがあれば香港でと決めていました。

もちろん、高い薬になると「実はフィリピンのは偽物だ」とも言われてますが。

手軽なお土産としてお勧めなのが、写真のお茶。一番左が「八宝茶」真中が「五花茶」。どちらも、1回分ずつパックされていて、使いやすい。特に八宝茶は、菊花やナツメ、クコ、ロンガンなどが入り、見た目も良い。五花茶は、甘さがきになるけれども、体を冷やす事で有名。

一番右のクノールのキューブは、金華ハム入りのチキンキューブ。これは外国では手に入らないので、まとめ買いもお勧め!

さらに、今回の発見は「シティースーパー」。まだまだ新しいスーパーチェーンで、タイムズスクエアのものが一番大きいようですが、さすがに高級スーパーという感じで日本の物も何でもそろってる!でも高い。ちょっとしゃれたものが揃っている、現地の人の間でも注目のお店のようです。隣接するフードコートでは、日本のラーメンやお好み焼き、たこ焼きなど懐かしい、本物の味に出会えるのも魅力。旅先で美味しい日本食が味わえるのは嬉しいものです!

マニラに戻る時は、20分間隔で走っているシャトルバス(無料)でホテルからAirportExpress(列車)のKowloon 駅へ。ここで飛行機のチェックイン。スーツケースも預けられたし、飛行機の座席も確定。そこから列車で約20分(HK$90)で空港駅へ。ホテルでシャトルバスを待つ時間さえ我慢すれば、かなり快適な移動でした!

最後に香港の空港で、いろいろ買物して食べて・・・と欲張りに思っていたのですが、買物するものもなく、レストランは期待したほどでもなく、時間を持て余しました。さらに、寒い!トランジットの時間の長い人は空港での服装を考えないと、そこで風邪を引くので要注意です。

香港で、あれだけチャイニーズフードを楽しんできたのですが、さっそくマニラの中華街へ行きたい気分。飲茶もチャイニーズドラッグも、まだまだ楽しみたい気分です。


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<台湾:人造雨で天気が悪い!>

'02年3月16・17日 by Shokoさん@台北

ずっと晴天が続き深刻な水不足が心配され先週末から人造雨で雨を降らせていたので天気が悪いです。

化学物質を地上で燃やしたり空軍が飛行機で飛んで行って雲の上に水らしきものを撒いていた映像も見ました。

前線が来ていたのですが雨量が少なく細工して多くした、ということです。

たくさんの日本人観光客を見掛けたので気の毒な気がしていました。


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<ネパール+タイ:ヒマラヤ・カトマンドゥに魅せられる4泊5日の旅>

'02年3月5日~10日、 by TOSHI

自他ともに認めるマイラーのTOSHIさんから旅の報告が届きました。UAの『プレミアエグゼクティブ』(年間5万マイル超)の資格を持ち、その上グルメ、仕事では世界中を動き回っているそうです。

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今回は、仕事でのネパール行きでしたが、何もない国、自然と宗教に囲まれた国に魅了されっぱなしで、凝縮された時間を過ごすことが出来ました。

フライトは、現在直行便がないため、経由便で一番快適なタイ航空でバンコクへ飛びそこで1泊、そこからネパールのカトマンドゥに向かいました。

カトマンドゥ着後、タメル地区にあるゲストハウスにて一休みの後ヒンドゥーと仏教の集積地パシュパティナートへ。川沿いに剥き出しの火葬場があり焼き終えるとそのまま川に投げ込む。そんな光景を目の当たりにすると自分の持つ固定観念に衝撃が走ります。ネパールは今乾季、滅多に降らないという雨がますます激しさを増す。珍しい日という意味ではラッキーでもあるのかも。流れる濁流に時折見える黄色い塊はひょっとしたら、○○コだねトイレ事情は日本人には厳しい国だし。

翌日、部屋からインターナショナルコールをしようとしたら出来ない。ホテルの一角にオペレーターがいて受け付けるシステム。電話事情が悪いだけに街の至る所にインターネットCAFEあり。

午前中はスワヤンブナートという仏教寺院に行き一般には入れない奥のラマ僧の自室で直接お経を読んでいただき、ありがたい気分になった。

寺院全体を歩き小腹も空いてきたところで移動。1時過ぎカトマンドゥ空港に向かう。チャーターヘリでヒマラヤ山脈のランタン峰7800mの麓、カンジンゴンバ村4000mへ約30分のフライト。眼前に現れる白い皺の壁。雄大で美しい世界。神々しさに身震いするような気持ちになる。

感動とは裏腹に、半分以下の酸素で高山病手前の酸欠状態で頭はふらふら足取りはとても緩慢に思える。ヘリポートから500mほど歩くと僧院があり、現地でも有名なヤク(3500m以上Uに棲息する山羊の仲間)のチーズファクトリーもある。ランチは氷河の眼前だ。チベットブレッド(丸いナン)とオニオンスープとヤクチーズ。どれも質素だが旨い!完食。

ヤクチーズ(セミハードタイプ)はきつい癖も無く、こくがあり日本人にも喜ばれそうなチーズでブルゴーニュの赤ワインに合わせたら美味しい!勿論お持ち帰り。

夕方はタメルの繁華街でショッピング、曼荼羅、グルカナイフ、マントラのCD、カシミアのショール、ネパールペーパーのカレンダーなどなど。1日がメチャクチャ長く感じられた。或いは夢か・・ヒマラヤの余韻は何処?次回は是非歩いていきたいと思った。

さらに、ヒマラヤの後日談が1つ。

昨日のヘリコプターには、国内紙最大手の新聞記者もホリデーで便乗してたんですが、THE KATHMANNDU POST朝刊の一面はフルカラーで、大きな1ホールチーズを頭に載せたビジネスパートナーの顔のどアップ。「チーズを買う日本人ツーリスト!観光客の減少によりチーズの売れ行きも落ちている」のキャプション付き。それはもうゲストハウスのロビーは盛り上がりました。

午前中はバクタプールというレンガと木彫りで出来た古都を見学。500年ほど昔の王朝ですがネパールという街は今でも赤レンガが多く工場もそこここに有り。工事現場には夥しい量のレンガが積んである。で、バクタプールは本物のアンティークでいい味出してるんですが、今現在も使用中で人がすんでいたり、広場の3層のお寺は喫茶店になっています。

午後には、出来て一年ぐらいのHYATTホテルへ移りました。最大の仏教寺院(ストューパ)があるボダナートのすぐ裏手の広大な敷地にそれは立派な5つ星ホテルが出来ているんだけど、最大だって言われている寺院の隣にそれより大きなもの作んなくてもいいのに!。しかし、観光客減少でHYATTは実にさびしく、コンパクトに見えたボダナートは巡礼や、地元の人々や欧米のバックパッカーなどで賑わい、活気に満ちていましたよ。

今回はゲリラ紛争が激しくビジネスパートナーの家(7000坪)があるフルカルカ村へは行けませんでしたが、村の長老たちがカトマンドゥに来ているので、一緒に夕食をすることになりました。そのスチュエーション自体いまいちピンと来ませんが。民族衣装に身を包みかくしゃくとしふくよかな笑みを湛え全く英語は話しませんでしたけど立派な感じがしました。

バンコクから成田への帰国は、朝便の全日空が取れず、ミッドナイト便11:10PMになりました。

で、ほぼ1日有るので、タウンワッチングとマッサージ、タイフードを食って4時pmにチェックアウト。6時からのムアイタイ(タイ式ボクシング)を4試合見て7時30分からタイの人と合流してタイスキ食って。9時に荷物をピックアップしにホテル戻り、ビジネスパートナーの部屋にTELしたら、いたので最後にラウンジで別れのコーヒー。で9時半出発10時前に空港着。翌11日の6:30AM無事成田着。

タイのトランジットでも今回は充実していて2回分の旅をしたような感じです。


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<タイ:暖かいタイでのんびりの旅>

'02年2月9日~16日 バンコク+サムイにて by Shokoさん@台北

台北からタイのバンコクとサムイ(リゾート)に行ってきました。サムイでのサービスが、あまりにも良く、気持ちよく過ごせたので、台北に戻ると、相変わらずサービス精神はなく無礼で自分勝手なところが気になります。

バンコクもサムイも暑過ぎず天気もよかったです。

バンコクの3泊は食べ、呑み、買いエステに行き(オットはゴルフ)好きなことをしていました。今回はセラドン焼きのお皿を買いたくて見て回ったのですが、お目当ての「紫セラドン」は見つけられず緑のものを買ってきました。あとは前から集めているブルー&ホワイトの食器の買い足し。

タイ料理は3泊のうち夕食2回を当てて食べまくりました。ソムタムという青いパパイヤのサラダが大好きでそれは必ず頼んでいました。

あとは美味しい和食屋さんやイタリアンに行きましたが、イタリアンはサムイの方が安くて美味しかったです。(タイ料理は、サムイのものより、バンコクのソンブーンの方が美味しいと思いますが…)

子供は、辛いのはダメですがエビのすり身揚げやガイヤーンといわれるチキンを焼いたもの、カオニャオといわれる蒸した、もち米に持参した「ふりかけ」をかけて食べていました。

サムイは何もないと最初からわかっていたので、4泊ともホテルで過ごすことがほとんどでした。朝食後ビーチかプールで過ごし軽いランチを食べて部屋で映画をみたり庭に面したデッキチェアで本を読んだり・・・。私にしてみれば贅沢な時間でした。ゲストサービスもよく、嫌なことは一度もなく過ごせました。

セントラルという大きなホテルだったのですが何といってもゲストは圧倒的にヨーロピアン。(日本人も7,8組いましたが・・・)だから背筋を伸ばして朝食の時など子供には細心の注意を払って回りに迷惑をかけないよう努めました。

幸い「大人の空間では静かにする」ということが、子供達に少しずつですが身についてきたので、ゆっくり食事をすることができました。

走りまわったり、お互い大声でしゃべる、人前で子供に罵声を浴びさせる、子供が何をしようと気にせず無視をし新聞を読むという日本人独特のファミリーにはガマンならないので常日頃から「人の振り見て我が振り直せ」状態です。

あれって言葉がわかるからいや~な気持ちになるのでしょうか?台湾人もそれに近いけど又少し違うような気がして・・・。言葉といえば英語ではない方も多く私はちょっと安心でした。

ホテル近くの大丈夫かなァ?と思わせる小さい食堂で美味しいピザやパスタやデザートが出てきて更にリーズナブルなのには驚きました。ヨーロピアンが集うサムイは自然と味の質が高くなるのでしょうね。喫煙率も物凄く高かったです。スーパーもワインの種類を揃えていてびっくりしました。ま、私はBeerばかりいただいていましたが。

そうそう!サムイに行くBangkok Airways(PG)はlinlinがアンコールワットに行った時と一緒の航空会社です。私達は行きも帰りもアンコールの絵の飛行機に乗りました。子供は「魚の絵の飛行機に乗る~!」っといっていましたが・・・。PGは高いのですがサービスはGOODです。機体もきれいで新しいし、台湾の国内線と比べ物にならないわ!行きは日本人乗務員も乗っていたので機内アナウンスも日本語!あり。ほとんど中国語か英語しか聞けない飛行機に乗っているのでバンコク~サムイで日本語とは、かなりビックリしました。

それからサムイ空港の使用料が一人400BH、バンコクでは一人500BHで我家3600BHもかかりました。特にサムイ空港は素晴らしいので維持するのには仕方ないけど台湾元と変わらないレートだったのでやっぱり高いワ~!

やはり、タイのリゾートはいいですよねー。「プーケットもサムイもまた行きたい!」と子供と私は思っております。


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<インド:ローカルに染まった1ヶ月の旅>

'02年1月20日~ by Haluさん@ロンドン

約1ヶ月間、大学院の調査旅行でロンドンからインドに行ってきました。チャンディガールに1週間滞在した他はほとんど1日とか2日おきにひたすら移動。マイクロバスをデリでチャーターして道無き道をガタガタと猛スピードで移動します。バスの天井で頭を打ちまくるので、そう簡単には眠れません。夜は恐ろしく寒くてもバスにヒーターなど付いていないので、持参した寝袋でぐるぐる巻きになって頭も体も守らなくてはなりません。バスは故障に故障を重ねて、なんでもない村で4時間くらいチャイを飲みながら待つっていうことも結構ありました。

ホテルは衛星面から外人が好みそうな3ツ星級ホテルを泊まり歩きましたが、基本的にはバス泊が中心でした。なんせ朝、日中から夕刻にかけて調査し、夜中朝までかけて次の町に移動する日々ですから。各地では、各自モーターリキシャで駆け回って調査です。私は基本的に個人行動派ですので、その辺のバイク乗ってる学生とかに声をかけて、後ろに乗っけてもらって目的地に行くこともよくありました。

行程は、デリ→チャンディガール→アロワ→ディーグ→ジャイプール→ジョードプル→ジャイサルメール→ジョードプル→ウダイプール→プシュカー→アジメール→アグラ→デリ→ダマスクス。

全体の印象としては、とにかく強烈な所でした。1ヶ月もいたので結構慣れましたが、他の連中はかなり参ってました。暑いし寒い。ウンチまみれだし。私は最初からインドはローカルに染まろうと決めていたので、みんなが完全に敬遠していた屋台ものの飯だの菓子だの飲み物だのを平気でじゃんじゃん買い食いしていましたが、全く平気でした。

あんなにみんな気を付けて水もミネラルウォーター買ったり、飯はちゃんとした外人用高級レストランか安全なホテルのレストランで食べたりして対策してたのに、全員下痢やら風邪やら疲労やらでぶっ倒れていました。私は鈍感なのか、水道水飲んだり、お寺の前のお清め用の水を汲んで飲んだり、道端でローカルなおばさんとかが話し掛けてきて、すぐ簡単におうちに招いてくれたりするので、しっかりあちこちでご馳走になってしまったりしていましたが、幸いにも持参した下痢止めを一度も使うことなく過ごしました。一緒に恐る恐るついてきた人たちは後で「おなかの具合が...。」と寝込んでいましたが、私はピンピンしていて元気満開でした。

ローカルな屋台の安い飯がとっても美味い!道端で売っているチャイがとっても美味い!調査をしながら、一日に10杯くらいは飲んでました。私は持参した魔法瓶の水筒を利用し、道端のチャイ売りのおじちゃんに「これにいっぱいチャイちょうだい。」と言って入れてもらいます。そうするとアツアツが夜まで飲める。でも、おじちゃん達はチャイを水筒単位で売ったことが無いので適当な金額を言ってきます。高かったり安かったり。インドでは物の値段が異様に安いので、相手が旅行者とか外人だと分かると何でもツーリスト料金といって3倍から100倍の値段を払わされるのが普通。それでも、安いのでみんなそんなに疑問に思わない。

道端のチャイは通常5ルピー。でも、これ、外人料金。現地の人は2ルピー。1週間以上インドでローカルな暮らしをしていると、こういう金額の差が鼻についてきます。なので、最低数字をヒンディーで話せるように俄か勉強して「高い高い!2ルピーでしょっ!」とやっつけることも楽しみの一つ。でも、彼らにしてみれば外人に吹っかけるのも貴重な収入源なので、あまり度を越すようなことはしませんでしたが。先ほどの魔法瓶水筒の場合、道端でちっちゃい耐熱グラスで売られているチャイの多分5、6杯分は余裕で入ったのですが、大抵1杯単位で買って飲むときは5ルピーって言ってくるくせに、水筒になるともう考えるの面倒なようで「10ルピー。」ってキリのいい数字言ってくる。これがまた、適正価格だったりするので、私的にはホクホクな気分で、どこに行ってもニッコリ水筒出して「これに入れて!」が止められなくなりました。

現場で、調査写真を撮ろうとカメラを構えてファインダーをのぞくと、フレームいっぱいに人の顔、顔、顔...。肝心なものが撮れない。で、みんなに「はい。どいて。どいて。重要な写真だからね。」と英語とジェスチャーでお願いして撮らなくてはダメです。兎に角その辺にいる人だけでなく、いつのまにか何十人もの人たちに取り囲まれているものですから。

道端で休憩しながらお茶と一緒にと思い、持参したインドの茶菓子やら果物やらを取り出すと、同様にいつのまにか周りに人人人人...郊外の方に行くと、労働をしているおばさんやおじさんや子供や牛や山羊までやってきて、「その食べ物をよこしなさい。」とジェスチャーしている...。「やぁ~だよ。これは私が買ったおやつだもんねぇ。」とそっぽを向こうとするけど向いた先にも人人人人。仕方なくその場を立ち去ろうとすると、みんなついてくる。足早に歩き始めると、みんな走ってついてくる。で、結局、食べ物を置いて行かないと振り切れないって感じです。

文化が違えば人々の行動も異なる。私は総じてカーストの低い裕福ではない人々に多く出会いました。(いつも調査旅行はそういう所で、去年のメキシコでも普通のメキシコ人が行きたがらない貧民地域でしたし、今年もインド人が触れたがらない貧民部落でした。)

ちょっと郊外や住宅地のローカルな人々はとっても素朴で人懐っこくて寡黙で、道端で会った初対面の得体の知れない外人を我が家に招いてご馳走してくれる人達が非常に多い反面、町では外人をカモにしようとする変な外国人慣れビジネスマンも多い。兎に角エネルギッシュでショッキングな国です。そんな魅力たっぷりなインドは、また挑戦してみたいですね!

<カンボジア:憧れのアンコール遺跡へ>

'01年12月31日~’02年1月3日、シェムリアップにて by linlin

1月1日、5PMのアンコールワット

とうとう行って来ました!数十年来の憧れの地、アンコール遺跡。もちろん、アンコールワットへ!バンコクから1時間弱のフライトでシェムリアップへ。憧れの地は、実はすぐ近くにあったのです。

「行ってみたい」と思いはじめた頃は、もちろんツアーじゃないと無理だったし、内戦のためにツアーが禁止になっていた時期もありました。以前は、アンコール遺跡を見るためのツアーでも、宿泊はプノンペンだったのです。そう、カンボジアまで行きながら、日帰りで遺跡を見ていたのですね。

その後、シェムリアップに唯一の高級ホテル「グランドホテル」が建ち、その回りを夕涼みのバイクがグルグルまわっているという映像もテレビで見ていました。

マニラの暑さを知っているためか、「乾季の涼しい時期以外に行くのは無理!」と判断。年末年始を使っての旅行となりました。行くなら「グランドホテル」と、ずっと決めていたけど、実はかなりの数の立派なホテルが建っている事も直前に判明。今回は「ソフィテル・ロイヤル・アンコール」に泊まりました。(グランドホテルは高すぎ!)

シェムリアップに3泊したおかげで、毎日アンコールワットに通い、ほかの遺跡群も見て歩き、のんびりとクメール文化に浸った感じです。

遺跡の感想は…、想像していたよりも多くの建造物、彫像、レリーフが見れたという感激!ただ、修復に継ぐ修復なので、何処までがその時代のものなのかは不明。もしかしたら、重要なものはほとんどプノンペンの国立博物館に展示されているのかも知れません。でも、憧れのアンコールワットは、写真集や絵葉書で見飽きるほど見ていたとおりのものでした!このページでも写真を紹介しますが、アンコール遺跡のギャラリーともいえるHPを作っている人がいるので、詳しくはそちらでどうぞ!

女神デバター: atアンコール・ワット、バンテアイ・スレイ:2枚)
(プノン・バケン、バイヨン、トマノン)

日本では海外旅行客が減っているとあれだけ言われていたのに、日本人だらけといっても過言でないほどの日本人の多さにはビックリ。現地ガイドは、英語よりも日本語やフランス語が多かったような気がします。バンコクからのプロペラ機にさえも、日本人スチワーデスが乗りこみ、アナウンスも日本語があったのですから、その数がわかると思います。もちろん、ホテルには日本人スタッフがいたし、片言の日本語のできる現地?スタッフも数多くいました。

年末年始のシェムリアップは、涼しい!全く汗を掻きません。言わせてもらえるなら、マニラに住んでいる私には「涼しい…ちょっと寒い」というのが感想です。プノンバケンの長い階段を登ったときぐらいしか、汗を掻きませんでしたから。

ホテルから車で15分前後でアンコールワットの入り口まで到着するので、本当に楽な遺跡観光です。ただ、実際は遺跡の中を歩き回るので、知らず知らずのうちに、かなりの距離を歩いてはいると思います。

ガイドがついてるツアーを別にすると、「アンコール遺跡群」を見て回っている日本人観光客のバイブルは「地球の歩き方」です。バイブルもなにも、その他のガイドブックを持っている人を1度も見ませんでしたから!

個人的には、「反地球の歩き方派」だったのですが、遺跡の情報、シェムリアップについてのガイドでは、いまのところ、コレが1番でした。私が持っているのは、昨年の秋に購入したものでしたが、実はすでにコレも情報として古い所がかなりあります。ちゃんと地球の歩き方のHPで、最新情報を調べなかった私が悪いのですが、もう少しで「バンテアイ・スレイ」に行くのを諦める所でした!本には、「バンテアイ・スレイへの道は、雨季は泥沼状態。ぬかるみにはまると大変」」「バンテアイ・スレイまでは、赤土の道が続き…」この2つの2000年の体験&アドバイスのおかげで、40キロ先の遺跡を諦めようとしたのでした。でも、現地で雇ったドライバーが「1時間ぐらいでつく!」というので、行くことにしたのでした。そしたら、道はすべて舗装されていて、40分足らずで到着!ホント、行ってよかった!です。

それから、物売り!これは、アンコールワットやアンコールトムなどの、大きな遺跡ではあまり気になりません。「Tシャツ、2ドル!」「絵葉書1ドル」、欲しくなければ「いらない!」といえば、問題ありません。

小さ目の遺跡、スランスランの所で、子供に取り囲まれて、ちょっと嫌だったかな。そこでは絵葉書とTシャツを3人から買ってあげました。物売りの子供のパワーが炸裂しているらしい「ロリュオス」遺跡には行かなかったので、それについての感想は書けないけど、NOといえば、無理やり買わされるわけじゃないし、財布をひったくられるわけでもありません。頑張って稼いでいる子供達はたくましい気さえしました。

遺跡から出てきた時、ふつうなら、走って寄ってくる子友達が、遊びに夢中になっていて、走ってくるタイミングを逸した時がありました。「やっぱり、子供だ!」と安心させられたひとときでした。

バンテアイスレイ(ここには、手を出して近づいてくる物乞いの人も結構いましたが…)の物売りの子は、素晴らしかった!「あなた、Tシャツ買ってください!」、たぶん観光客に「帰りにね」とかわされ続けるので、「私、あなたの事覚えてる!帰りに買う?」「買う?」と遺跡の入り口までついて来る。そして、1時間近くしてから出て行くと「買うでしょ?」と声をかける。もちろん、行きが「覚えてる」で、帰りは「買う?!」と言えば良いのだけど、日本語としてもかなりGOOD! 他の場所では「お兄さん!」と私にも声をかけるわけだから!(私が区別のつかない格好をしているわけではありません!)

「じゃあ、ここの遺跡のTシャツを買おうかな!」というと、「1枚2ドル」。物色しているうちに「3枚5ドルでいいよ」となる。私が買いそうなのをみてほかの店の物売りの子が私の周りを取り囲んだけど、「私の客だ!」とばかりに他の子を追っ払う!うう、この強さが気に入った!3枚と思ったけど、2枚を4ドルで買いました。

遺跡観光では、汗をかかないこの時期でさえ、半日で赤土の砂埃でまっくろ。どんどん洗濯しないと間に合わないので、「あ~、おそろい!」なんていう土産物屋のTシャツを観光客が皆着てます。だから、毎日のようにTシャツを買ったけど、ほとんど全部を現地で1回は着ました。

「物売りの子供がいるなんて、嫌だなァ」と思った人がいるかもしれませんが、私は『物売り』の子は、嫌ではありません。それより、『物乞い』は、嫌というより嫌いです。シェムリアップでは、オールドマーケットという市場周辺に土産物や日常雑貨を扱うエリアがあり、「地球の歩き方」でも紹介されています。伝統舞踊をみせるショーレストランには興味がなかったので、「オールドマーケットでも覗いてから、その周辺のレストランで」と、夕方から出掛けたのですが、車を降りるなり物乞いが手を出します。移動してついて来る物乞いは、本当に辛い。…いや、大嫌い!ここには、地雷でやられたのか?片足のない物乞いが松葉杖で手を差し出しながら、ず~っと後をついて来るのです。それも、1つの通りに2人もいたりして!可哀想とか、嫌いを通り越し、怖かった!そして、あとでなんだか怒りがこみ上げた。「あなたは、働けるでしょ!」そう言いたかった。

目立たなかったけど、アンコールワットの参道には手足を失ったおばあさんや、顔に障害がある少女が毎日、ほぼ同じ場所にいました。彼女たちは、手を出して物乞いをしているわけではありません。気をつけてみていると、外国人の人が(=アジア系ではない)さっとお金をおばあさんに渡したのでした。帽子でも、缶でも、置いておいてくれれば、さっとお金を上げられるのですが、さすがに手渡しは私には出来なかった。

アンコールワットに行ってみたいなぁと思っている方!なるべく早く計画を実現させてください!修復は進んでるし、戦争などの人的破壊はいまのところストップしていますが、酸性雨など自然の遺跡破壊は日々進んでいます。それに、アンコールワットの一番奥の塔に、せっかく来たなら登って欲しいのです。とても急な細い階段で、まだ行きはよいよいですが、帰りは怖い!四つんばいになって降りるため、大変です。もちろん、50代60代でも、足取り軽やかに上り下りされている方も見かけましたが・・・。

世界遺産のなかでも、写真の露出度のかなり高いアンコール遺跡群ですが、是非、是非、あなたの目でみてほしいです!