Arena4D for Rhino

Arena4D for Rhinoは、Windows版 Rhinoceros に対応したプラグインツールとして、大容量の点群データを利活用するパワーと、2D/3Dモデリングに必要なあらゆる機能が満載された最新鋭の点群データのモデリングプロダクトです。

反射強度・RGB値を用いたシェーディング機能で点群データをビジュアライズし、マルチビューポートの画面に点群データの任意箇所の断面形状を表示する画期的なスライス機能が備わっており、Rhinocerosの高度なモデリング機能を用いて、最小限の手間で2D図面や3Dモデルの作成可能にします。

レーザースキャニングの先進地ヨーロッパでは、点群からの3DモデリングツールとしてRhinocerosと各種プラグインを用いた環境がデファクトスタンダードとして利用されており、Arena4D for Rhinoの強力な点群表示機能との組み合わせは、大容量の点群データからモデル化までのワークフローを単純化し、CADモデルの生産性を飛躍的に向上させる中核のツールとなります。

マルチスレッド点群エンジン XStream Engine

すべてのVeesus Arena4D製品は、標準的なPC上で数十億点のLAS, LAZ, PTS, ASCII, e57, Faro, Dot Product, Rieglのデータフォーマットに対応した XStream Engine を組み込んでいます。 マルチスレッド、高密度、間引き処理無しでの点群ストリーミングから、Rhinocerosのビューポート上に数十億の点群をリアルタイムで表示し、最大のグラフィックパフォーマンスを実現します。

マルチビューポートインターフェース

単一の投影画面だけでは困難であった、点群データのモデリング手法に新風を吹き込みます。 各ビューポートに表示される点群データは、投射投影に加え、上面・正面・側面の複数方向から正射投影されており、スライス(断面化)機能を用いて、3Dモデリング、また2次元の平面・断面図を簡単に作成することができます。

強力なシェーディング機能

Arena4D Data Studioと同様に、点群データに含まれるRGB・反射強度に基づいて、コントラストや明るさを調整、また標高・奥行きなどの距離レンジに応じた段彩表示、更に点群データレベルでの疑似モデル化表示機能など、モデリング作業に応じた多彩なシェーディング機能を備えており、点群データのシェープを際立たせる細やかな表示制御を行うことが可能です。

点群データ処理の要、それは断面形状

点群データのモデリング作業は、特別なものではありません。一般的なCGや3Dモデルの作成と同様に、押出し、回転、スイープ、ロフトといった、3Dの基本的な機能を用いて行われ、特別な技法は必要ではありません。 これらの機能に共通する必須要素、即ち3Dモデリングの要はモデル化対象物の "断面形状" にあります。 通常の3Dモデリング作業では、設計図等から寸法をおって断面形状を作成し、その形状をベースに3Dオブジェクトに変化させますが、点群データからのリバースエンジニアリングでは、「点群データから断面形状を取得」する術が必要となります。

点群データのスライス機能

Arena4D for Rhinoは、大量の点群データから任意エリアの断面形状を簡単に参照するための、スライスという画期的な機能を備えています。 スライスはマルチビューポートの画面毎に表示されるスライダーを移動することにより、断面形状を見たい対象物の点群データを指定の厚さでリアルタイムに抽出して正射投影化、さらにUCSの同期機能を提供する画期的な機能です。 これにより断面化された断面、基準線、方向など点群データの輪郭をトレースすることで、その形状は3D空間にマッピングされますので、2次元図面の感覚で3Dモデリングに求められるオブジェクト要素を的確に捉えることができ、直感的な3Dモデリング作業を可能とします。

点群データのコラボレーションワーク

Arena4D for Rhinoが表示する点群は、Veesus XStream Engineによって制御・描画されており、Rhinoceros標準のデータオブジェクトではないため、Rhinocerosのコマンド機能で取り扱うことはできません。 しかしArena4D for Rhinoでは、指定範囲の点群をRhinoceros標準の点群データオブジェクトに変換する機能を備えており、例えば指定した範囲の点群を他のプラグインツールでメッシュ化処理させたり、外部ファイルとしてエクスポートして他の処理ツールで加工するなど、点群データと各種ツールのコラボレーションワークが可能となっています。

カスタマイズ機能

ベースシステムであるRhinocerosには、各種のカスタマイズ環境(C++用SDK、 VBA、Pyson等)が標準装備されています。 Arena4D for Rhinoが提供する点群データの各種処理機能は、これらのプログラミングオブジェクトとして利用することが可能で、断面形状の入力補助機能、3Dオブジェクト自動生成、また点群データ転送機能や、他プラグインツールとの連携など、各種業務目的に特化した専用機能を組み合わせることで、最小の投資で無限の可能性を秘めたユーザー独自の点群データ処理システムを構築することが可能です。