Windows batch file tips
(2023.3.3-2025.1.25)
Embedded Files
Windows batchファイルは手軽で便利だが，癖があるので，tipsをメモしていこうと思います。以下では，茶色の文字は省略可能
Tips
Tips
batファイルの改行コード
batファイルの改行コード
CRLFにしないと全角文字が使えません。
batファイルの最初に書くべきこと
batファイルの最初に書くべきこと
@echo off
コマンドを表示しない
cd /d %~dp0
batファイルがあるフォルダに作業フォルダを変更
chcp 65001
batファイルの文字コードをUTF-8に変更（これなしの時はShift_JIS(メモ帳では ANSI) で作る）
echo
echo
echo 文字列
文字列を表示する。文字列は，
ダブルコーテーションは偶数個でなければならない（奇数個のダブルコーテーションは表示できない）。
ダブルコーテーションで囲まれた部分はダブルコーテーションを含めてそのまま表示される。
そうでない部分は，
< > | & ^ %
については，それぞれ，リダイレクト，パイプ，コマンド連結，行の継続，変数の頭と解釈される。それぞれを文字として表示したい時は，
^< ^> ^| ^& %%
と書く。
setlocal enabledelayedexpansionされているときは，!も表示されなくなるので，^!とする。
改行のみの行は
echo.
管理者として実行する
管理者として実行する
powershell start-process コマンド -verb runas
コマンド（やスクリプトxxx.batなど）を管理者として実行する
引数の参照と変数
引数の参照と変数
> batファイル名.bat 引数1 引数2 ...
コマンドプロンプトからbatファイルを起動する。引数1, 引数2, ...は，%1 %2 ...で参照できる。引数は9個まで。%0 はbatファイル名
set 変数名=値
変数に値を代入する。変数はこのコマンド以降有効でbatファイル終了後も残る。ifやforの中では，普通に機能しないので，関数を定義してその中で代入する。遅延環境変数（setlocal enabledelayedexpansion）を使う方法もあるが，副作用が強いので関数を使う方法がお勧め。
%変数名%
変数の値を参照する
set /p 変数名="文字列"
コマンドラインに文字列を表示して，文字の入力を待ち，入力された文字列を変数に代入する
ファイル名の抽出とダブルコーテーションの制御
ファイル名の抽出とダブルコーテーションの制御
引数の参照（%1など）やforの変数（%%aなど）で，%の後ろに~とアルファベットn, x, d, p（それぞれname, eXtension, drive, path）をつけると，アルファベットに応じたファイル名の部分を抽出する：
%~変数名 ダブルコーテーション除去，例：%~0
%~n変数名 ベース名（拡張子を除いたファイル名）例：%~n0
%~x変数名 拡張子，例：%~x0
%~nx変数名 ファイル名（拡張子あり），例：%~nx0
%~d変数名 ドライブレター（例「C:」），例：%~d0
%~p変数名 ドライブレター（例「C:」）を除いたパス，例：%~p0
%~dp変数名 ドライブレターを含むフルパス，例：%~dp0
%~t変数名 タイムスタンプ，例：%~t0
%~z変数名 ファイルサイズ（単位：byte），例：%~z0
関数
関数
call :関数名 引数1 引数2 ...
関数を呼び出す。関数は，batファイルの任意の場所で次のように定義する：
:関数名
処理コード
exit /b
引数1, 引数2, ...は，%1, %2, ...で参照できる。
if文
if文
if 条件 コマンド
または
if 条件 (
コマンド
) else if 条件2 (
コマンド2
) else (
コマンド3
)
else ifブロック（いくつあってもよい），elseブロックは省略可
if文のコマンド部分では，setコマンドは実行されず，if文を抜けると実行される。例えば
if "a"=="a" (
set x=yes
echo %x%
)
だと，「ECHO は <OFF> です。」と表示されるが
if "a"=="a" (
set x=yes
)
echo %x%
なら「yes」と表示さる。if文のコマンド部分でsetを実行したいときは，関数を用いる。
条件は次のように書く。A, Bは，%変数名%，%~数字，または文字列
not "A"=="B"
not exist "A"
"A" xxx "B" xxxは以下の何れか。数値，タイプスタンプの比較ができる
equ 等しい（equal）
neq 等しくない（not equal）
gtr より大きい（greater than）
geq 以上（greater than or equal）
leq 以下（less than or equal）
lss より小さい（less than）
for文
for文
for /d %%a in (ファイル名) do コマンド
ファイル名（/dをつけるとディレクトリ名）をコマンド部分で%%aで参照できる。aは他の英文字でもよい。ファイル名にワイルドカードを使うとマッチする対象すべてにコマンドを実行する。ファイル名は引数の参照で構成してもよい。
リダイレクトとパイプ
リダイレクトとパイプ
コマンド > ファイル名
コマンドの出力をファイルに出力し，画面（標準出力）には表示しない。ファイルが存在する場合は上書きする。
コマンド >> ファイル名
コマンドの出力をファイルに出力し，画面（標準出力）には表示しない。ファイルが存在する場合は追加書きする。
コマンド 2> ファイル名
コマンドのエラーをファイルに出力し，画面（標準エラー）には表示しない。ファイルが存在する場合は上書きする。
コマンド 2>> ファイル名
コマンドのエラーをファイルに出力し，画面（標準エラー）には表示しない。ファイルが存在する場合は追加書きする。
コマンド1 | コマンド2
コマンド1の出力をコマンド2の入力にし，画面（標準出力）には表示しない。
コマンド > nul
コマンドの結果を画面（標準出力）に表示しない。エラーは出力する。
コマンド > nul 2>&1
コマンドの結果を画面（標準出力）に表示しない。エラーも出力しない。
PowerShellコマンドを使う
PowerShellコマンドを使う
powershell -command "コマンド"
複数のコマンドはセミコロンで区切る。
powershell -command "コマンド1; コマンド2"
クリップボード
クリップボード
コマンド | clip
コマンドの出力をクリップボードにコピーする。
powershell -command "get-clipboard"
クリップボードの内容を表示する。
perlによる文字列処理
perlによる文字列処理
wsl -- perl a.pl < テキストファイル名 > 出力テキストファイル名
perlスクリプトa.plを呼び出して，テキストファイルの文字列を処理して，出力テキストファイルに出力する。wslをインストールしておく必要がある。
a.plは以下のようにbatファイルのechoで作ればbatファイルだけで完結する。茶色の部分を省略すれば，結果は画面に，「| clip」にすれば，クリップボードに出力できる。
文字列\nを改行，\tをタブに置換するperlスクリプトの例
echo #!/usr/bin/perl > a.pl
echo use utf8; >> a.pl
echo use Encode 'encode'; >> a.pl
echo use Encode 'decode'; >> a.pl
echo $xx=""; >> a.pl
echo while ($x = ^<STDIN^>) {$xx .= decode('%2', $x);} >> a.pl
echo $xx =~ s/\\n/\n/g; >> a.pl
echo $xx =~ s/\\t/\t/g; >> a.pl
echo print encode('sjis',$xx); >> a.pl
サンプル集
サンプル集
タイムスタンプの設定
タイムスタンプの設定
call :setwtime ファイル名1 ファイル名2
ファイル名2のタイムスタンプ(wtime)をファイル名1のタイムスタンプに変更する。
（コード）
:setwtime
powershell Set-ItemProperty '%2' -name LastWriteTime -value '%~t1'
exit /b
テキストファイルの内容を変数にコピー
テキストファイルの内容を変数にコピー
call :getstr テキストファイル名
テキストファイルの内容を変数strにコピーする。複数行のテキストの場合，改行は\nに置き換える。
（コード）
:getstr
set str=
SET /P str=<%1
for /f "usebackq skip=1 delims=" %%a in (`type "%~1"`) do call :addstr "%%a"
exit /b
:addstr
set str=%str%\n%~1
exit /b
URLエンコード
URLエンコード
str変数に格納された文字列をURLエンコードするには
powershell -command "Add-Type -AssemblyName System.Web; [System.Web.HttpUtility]::UrlEncode('%str%')"
see https://win.just4fun.biz/?PowerShell/PowerShellでURLエンコード・URLデコード
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