IP Phone by Grandstream HT801/HT802
(2020.3.3-2024.6.19)
VoIPアダプタ(Grandstream HT801またはHT802)を使うと,家のインターネット回線でIP電話を使えるようになります。HT801は電話1回線用,HT802は2回線用です。
基本料金なしの(安い)IP電話サービス:
通話料金が安い(8円/3分)です。
Android用IP電話アプリMy 050がとてもよいです。
1年間使わないと使えなくなります。
プリペイドカード払い。プリペイドカードにはクレジットカードから自動入金できますが,
発信のたびに残高のメッセージが流れます(メッセージの途中で*を押せば止まるが,メッセージが流れないようにすることはできません)。
2023年4月から基本料金が半年550円(税込)かかるようになりました。
クレジットカード払いです。
留守電機能:メッセージをメールに添付して送ってくれます。無料でこのサービスはありがたいです。
通話料金が高い(8円/30秒)です。
Android用IP電話アプリSMARTalkのできが悪い気がします。私はZoiperを使っています。
2020年10月からSMARTalkは新規登録を停止しています。サービス自体終了するのではないかと心配です。2025年2月末日でサービス終了との案内がありました(2024年6月17日)。
と組み合わせれば,ナンバーディスプレイ/非通知着信拒否/FAXが使えて,基本料金なしの固定電話が構築できます。基本料金がないので,FAX専用回線を設けても負担は増えません(楽天モバイルの場合)。
私はHT802で,通話料金の安いBrastelを通話専用回線とFAX専用回線で2回線使っています(以前はSMARTalkでもFAX使えていたのですが,最近(2023年)は使えない気がします)。FAX受信の必要がある場合,専用回線は便利です。SMARTalkは,2012年からずっとスマートフォンで使っています。
準備 Grandstream HT801/HT802
VoIPアダプタGrandstream HT801またはHT802(アマゾンで7000円程)に,
ルータ(LANケーブルで)
電話機(モジュラーケーブルで)
を接続します。我が家の回線はNuro光。電話機はトーンに設定します。そして,
電話機の * を3回押して,
「ENTER A MENU OPTION」というメッセージが聞こえるので,02と押します。
「IP ADRESS」というメッセージに続いて英語でIPアドレス(one nine two dot, one six eight dot, one dot, one one; 192.168.1.11など)が聞こえるのでメモします。
設定等に失敗したら,本体インターネットポート横のリセットスイッチを針金などで7秒間程押し続けると,工場出荷時の状態にリセットできます。
設定
メモしたIPアドレスに(同じルータにつないだ)パソコンでアクセスして,
Username: admin
Password: admin
でloginして以下の設定を行います(ブラウザはChromeだと画面が乱れることがあるのでFireFoxを使いました)。
基本設定
[BASIC SETTINGS]タブで
Time Zone: GTM+09:00 (Japan, Korea, Yakutsk)
IPアドレスを固定する(固定した方がよい)には,IPv4 Addressでstatically configured asを選び,IP Adress, ..., DNS Server 2までを入力。IP AdressはDHCPプール外にする。
最下行の[Apply]をクリック。
[ADVANCED SETTINGS]タブで
NTP Server: ntp.nict.jp
Automatic Reboot: Yes, reboot every week at day 1などにしておく(管理マニュアルにDefault time is Monday 1AM.とあるので,これで毎週月曜日深夜1時に再起動)。意外と不安定なので。
呼出音
日本の呼出音にする。[ADVANCED SETTINGS]タブで,
System Ring Cadence: c=1000/2000;
Dial Tone: f1=400@-19,c=0/0;
Ringback Tone: f1=400@-19,f2=384@-20,c=1000/2000;
Busy Tone: f1=400@-19,c=500/500;
Reorder Tone: f1=400@-19,c=500/500;
Confirmation Tone: f1=350@-11,f2=440@-11,c=100/100-100/100-100/100;
Call Progress Tones:
Call Waiting Tone: f1=440@-13,c=300/10000;
Prompt Tone: f1=350@-17,f2=440@-17,c=0/0;
Conference Party Hangup Tone: f1=425@-15,c=600/600;
SIPサーバー設定
HT801は[FXS PORT],HT802は[FXS PORT1]または[FXS PORT2]タブで,
Account Active: Yes
Primary SIP Server: softphone.spc.brastel.ne.jp
Nat Traversal: Keep-Alive
SIP User ID: My 050 SIPアカウントのユーザーID
Authenticate Password: My 050 SIPアカウントのパスワード
Use P-Access-Network-Info Header: No (see https://shirouzu.jp/tech/gs-ht802)
Use P-Emergency-Info Header: No (see https://shirouzu.jp/tech/gs-ht802)
Preferred Vocorder choice 1:~8: すべてPCMUに。元々はPCMU, PCMA, G723, G729, G726-32, iLBC, OPUS, G722となっています。
Fax Mode: Path-Through ブラステルの場合,この設定をしないとFAXの送受信ができません。FAXエラーが多い場合は,FAX機を高速モードではなくVoIPモードに設定する(情報通信ネットワーク産業協会ガイドライン)。なお,ブラザーやエプソンなどFAX機メーカーが開設している電話番号に,FAXを送信することでFAX送受信のテストができます。
SLIC Setting: JAPAN CO
Caller ID Scheme: NTT Japan
Disable Unknown Caller ID: Yesにすると発信者番号非通知の着信を拒否します。
ファームウエアの更新
ファームウエアはファームウエアをダウンロードして手動で,またはHTTPS経由で自動で更新(アップデート)できます。
本記事は,HT801でファームウエアを5度手動更新して,バージョン1.0.29.8で手動更新ができなくなり,HTTPS経由の更新でバージョン1.0.33.4,20211228にハードウェアをHT802に替え,HTTPS経由の更新でファームウエアバージョン1.0.33.4,その後自動更新で1.0.53.3のものです。
自動(HTTPS経由)
[ADVANCED SETTINGS]タブで,
画面の中部にある Firmware Upgrade and Provisioning:Upgrade ViaでHTTPSを選択し,
Firmware Server Pathに「firmware.grandstream.com」と入力する(もとは,fm.grandstream.com/gsと入っている)。
Always Check for New Firmware at Boot upを選択する(再起動する度にファームウエアの更新を試みる)。
[Apply]をクリック。
[Reboot]
[Status]タブの[Software Version]: でバージョンがアップしていることを確認する。
手動
Grandstreamのホームページから最新のファームウエアをダウンロードして,zipファイルを展開し,[ADVANCED SETTINGS]タブで,
ウィンドウ下方のUpload Firmware: [Upload from local directory]で展開したbinファイルを指定し
[Update], [Apply]を順にクリック。
[Reboot]
[Status]タブの[Software Version]: でバージョンがアップしていることを確認する。