白山人類学研究会
HAKUSAN SOCIETY OF ANTHROPOLOGY
HAKUSAN SOCIETY OF ANTHROPOLOGY
2026年度 第3回定例研究会
発表題目:ソロモン諸島におけるキリバス系移民の経験――移住と避難に焦点を当てて
発表者:藤井 真一(国立民族学博物館)
◎日時:2026年6月22日(月)18:00〜19:30ごろ
(終了後にキャンパス周辺での懇親会を予定しております。)
◎開催方法:対面開催と、Zoomを使用したオンライン開催とのハイフレックス方式にて開催いたします。
◎会場:東洋大学白山キャンパス 8号館中2階 第2会議室
※会場の場所がややわかりにくくなっております。初めてご来校される方は、8号館入口の守衛室にて、場所をご確認いただくことを推奨いたします。
https://www.toyo.ac.jp/nyushi/about/campus/hakusan/
◎参加登録:参加希望の方は、下記登録フォームからご登録をお願いします。
https://forms.gle/JTeqhC3NbjNgqQzV9
オンライン参加の場合も参加登録が必要です。
アクセス用のリンクについては、研究会開始までにフォームにご登録いただいたメールにご連絡いたします。
開始の5分前~にログインしてください。
◎要旨:
本報告の目的は次の二つである。第一にソロモン諸島国内に暮らしているマイノリティ集団であるキリバス系移民の移住史を整理すること、第二に彼らキリバス系移民の移動経験を約四半世紀前にソロモン諸島で生じた内戦と関連付けながら考察することである。
1970年以降に実施されたソロモン諸島の人口統計によれば、「メラネシア系」の人びとが圧倒的多数である一方で、「ミクロネシア系」とカテゴライズされる人びとが総人口の約1%を占め続けている。この「ミクロネシア系」として扱われている人びとが、本報告で注目するキリバス系移民である。現在のキリバス共和国とソロモン諸島国の両方がまだイギリスによる支配を受けていた20世紀半ば、人口過密等の理由によりギルバート諸島(現・キリバス共和国)の人びとをソロモン諸島西部へと再定住させる政策がとられた。その後、彼らの一部は首都ホニアラおよびガダルカナル島北岸部に再定住地を求めた。ガダルカナル島北岸部における彼らの居住地は1998年末に勃発した内戦の舞台となったため、彼らは国内避難を余儀なくされた。しかし、ソロモン諸島の内戦に関するこれまでの研究等において、居住地を戦場とされ国内避難を余儀なくされた彼らキリバス系移民の来歴や実態は看過されてきた。
本報告では、文献調査に基づいてソロモン諸島国内のキリバス系移民の移住史を整理するとともに、2025年に実施したインタビューをもとにガダルカナル島北岸部のキリバス系移民の来歴と内戦下の国内避難の概略を示し、マジョリティ集団(ガダルカナル島民、マライタ系住民)の避難行動との異同を考察する。
※本研究会は、人間文化研究機構海域アジア・オセアニア研究(MAPS)東洋大学拠点との共催です。