再生可能エネルギー伸び率

再生可能エネルギー伸び率

我が国の再生可能エネルギーの導入状況が経済産業省資源エネルギー庁から公表されている.PDF資料なので図を切り出して利用させてもらった.

資料名は下記のとおりである.


資料4-4

第3回 制度設計ワーキンググループ 事務局提出資料 ~電力システム改革を通じた再生可能エネルギーの導入量拡大について~

平成25年10月21日(月)


その中で,次のように述べている.

・再生可能エネルギー(水力除く)の総発電電力量に占める割合は,1%前後で推移.

・2009年の太陽光の余剰電力買取制度の開始,2012年の固定価格買取制度の施行により,再生可能エネルギー発電量の年平均伸び率は,13%に上昇.(今後、年率13%増で推移すると,単純計算で,今後10年間で導入量が2012年度比で3.4倍に拡大するペース.)


現在,(水力除く)再生可能エネルギーの総発電電力量に占める割合は1%前後で推移し,2012年は1.6%である.2009年頃から伸び率は,8%から13%へ上昇した.固定価格買取制度が発足したのが影響していることは明らかである.この伸び率がそのまま続くと仮定すると,10年後には総発電電力量の5%程度になるはずである.太陽光,地熱.風力,バイオマス等の伸び率がそれぞれ表示されているが,地熱は依然として小さい.国立公園等の観光地の中に地熱発電所を作る必要があるため,規制を緩和するという話があったが実効が上がっていないようだ.

別の資料に発電電力量の構成図が掲載されていたので,そのまま引用させてもらった.水力,ソーラー,風力などの再生可能エネルギーは全体の10%であり,水力が8.4%,水力を除く再生可能エネルギーは1.6%と少ない.

ドイツとはかなり傾向が異なる.ドイツの場合,再生可能エネルギーは23.4%に達しており,2013年に過去最高になった.内訳は,風力7.9%,バイオマス6.8%,水力3.4%,太陽光4.5%,家庭ごみ0.8%である.ドイツの場合は,石炭,褐炭の依存度が高く,合わせて45.5%,天然ガスは10.5%,原子力は15.4%である.わが国の天然ガス消費量はドイツの4倍,燃料油も3倍以上である.

このような前途多難の状況下,政府は原発をベースロード電源として位置付けしようとしている.ベースロードの意味は昼夜,天候などに左右されない安定した電源とのことである.現政権は原子力発電を推進してきたこともあり,過去を否定しにくい面もあるだろう.それなら横文字で誤魔化さずに丁寧な説明が必要である.


資料

再生可能エネルギーを巡る情勢について - 資源エネルギー庁 - 経済産

PDF形式:820KB - 経済産業省

ドイツの再生可能エネルギーが過去最高に 電気料金・用地買収など課題 ...

(2014.3.6)