キャンパス・セクハラ当事者の手引き

閲覧、ありがとうございます。

私たちはこれまで、大学、先輩や知人友人、専門家から、適切な支援を受けられず、悩んでいる方を見聞きしてきました。今もどこかで、困っている人がいると思っています。そうした方々のために、状態の改善に役立つ手引きを作ろうと動き出しました。


閲覧してくださる方々には、さまざまな境遇の方がいると思います。セクシャル・ハラスメントは、教員―学生間とは限りません。学生同士、教員―教員同士でも起きていると思っています。

手引きは、学生・院生の方を主に想定して作成していますが、

そのほかの立場間でのセクシャル・ハラスメントに応用できる情報もあります。

今後協力していただける方が増えれば、さまざまな研究者の方の対処も考えていきたいと思っています。

手引き

キャンパス・セクハラ当事者の手引き  悩んでいるあなたへ

    第一回勉強会での内容検討を踏まえ、Ver. 1 を試作しました。ダウンロードしてご利用ください。


<大学教職員の方へ>

 本手引きは、100%被害当事者側に立ち、当事者のために作成したものです。大学教員・支援者の方はサイト下部の注意書きをお読みください。

キャンパス・セクハラ当事者の手引きVer.1.pdf

相談申込書テンプレート

また、何かあった時に落ち着いて事実を伝えることができように、相談申込書を作成しました。何かあった時になにを記録しておけば良いのかを確認しておくことも大切ですので、参照ください。(上記手引きにも最終頁についています)

 使い方

(PDF版)印刷してそのままお使いいただけます。(Word版)ご自分で項目のみメール等に貼り付ける等、やりやすい形式でお使いください。

※同席の有無等、あえて要望したくない項目についてはご自由に削除して作成してください。

・本テンプレート使用は無料です。作成元の記載もご自由に削除してお使いください。

テンプレート_ハラスメント相談申込書(作成元ありver.).doc

ハラスメント相談申入書Word

テンプレート_ハラスメント相談申込書(作成元なしPDF ver.).docx.pdf

ハラスメント相談申入書PDF

※当事者手引きに記載されている相談用文章テンプレート は作成中です。お待ちください。

本資料の作成にあたり有志のメンバー(Iさん、Fさん、Yさん、Cさん)にご協力いただきました。御礼を申し上げます。   

「つらい」時に使えるアイテム(外部)

学術環境におけるハラスメントでは、自分を苦しめてしまうことが多いと思います。残念ながら、上記の手引きは心のサポートにまで十分に対応できていません。

どうしても辛いという時にはこのストップいじめ!ナビに掲載されている心理的危機対応プラン「PCOP」(ピーコップ)の活用をおすすめします。(ページ

〈教育関係機関の方へ:作成協力のお願い〉


私たちは、現在日本で用意されていない「キャンパスセクハラ被害者向けの手引き」を必要としています。

この手引き有期雇用研究者や博論作成中の若手研究者達が、被害当事者や大学教員の協力を仰ぎ、ほんの数人で作業してます。大学関係者であれば、私達の立場の不安定さが十分ご理解頂けると思います。研究時間を割き、無給であっても「絶対に必要」だと認識して、取り組んでいます。


海外では「被害学生向け手引き」を作成しているのは公的機関やNPO団体で、大規模な作成プロジェクトの成果物として公開されてます。(参考:アメリカ、フランスの資料


  文科省はじめ教育関係の公的機関、大学の安定した雇用にある教職員、より大きな団体が作業を引き受けてくださることを願います。


支援者になりうる立場の方へ

〇手引きの使い方


相談者に対する助言指針として  本手引きは、当事者から相談を受け、支援したい気持ちがありつつも、どの面でケアするといいのか戸惑われている大学教職員の方にも、有効に使って頂きたいと思います。大学教員側は、ときに合理的・効率的に考え、「客観的な最善」を勧めがちです。しかし、被害者側は、往々にして「無駄で」「非効率的な」苦しい時間を過ごしています。ですので、手引きの項目をもとに、ケアを中心とした助言をする、手引きのリンクを紹介するなどして、当事者のニーズに沿った対応をして頂きたいと思います。


学内ハラスメント対策の一環として 本手引きはアメリカ・フランスの確立した団体の手引きを参考にして作成したものです。本手引きを大学内で置いて頂くことで、特定の被害者へのケアだけではなく、一般的なハラスメント被害対応を推進して頂ければと思います。 


〇注意頂きたいこと


  「ハラスメントなんてとんでもない!自分はしたくない!」と思う健全な人でも、被害者を結果として追い詰めてしまうことがあります。

「あの〇〇先生(同僚、先輩教員)がやるはずがないから、学生に(も)問題があったのだろう」と考える傾向が、人間にはあります。

これは「公正世界信念(just-world hypothesis)」といって、自分の活動する場が正しいと考えるため、不正なことが起きると被害者側を責める心理です。性被害問題でよく知られている認知バイアスです。

   私たちは、支援者になりうる周囲の人に、そのようなバイアスをくしてくれとはお願いしません。

 あなたが清廉な人ほど、自分の勤め先・学び舎で不正が起きたと認めることは苦痛かもしれませんし、そうした自分の認知不協和をやわらげるために、被害側を責める気持ちが生じるのは、ひょっとしたら自然かもしれません(非常に残念ですが)。


私たちからは以下のようなことをお願いしたいです。

・そういう人間の心理傾向を踏まえて、まず加害者側を疑ってほしい

・被害者は手引きのような困難があるからよく配慮してほしい

・被害者が救済されにくい現状をよく理解して対応してほしい