脳内エミュレーター
自分では当たり前のように脳内でものの動きをエミュレートしているのに他人は同じことをしているのかどうか解らないことがあります。
エミュレートするものにはいろいろなものがありますが、他人が考えていることを自分の頭の中でエミュレートし、そのずれを補正しながら他人と話すということもおこないます。エミュレートモデルの精度が上がり同期がとれてくると故意に実時間よりもエミュレート速度を上げて相手を驚かせてみたりもしたことがあります。また、話す相手が変わると相手にあわせた別のモデルでエミュレートしますが、モデルを間違えて一瞬話が合わなくなって慌ててモデルを差し替えたりもします。多人数で話す場合は全員分のモデルを用意するのではなく1つの多数人用のモデルを用意してそれと対話すると省エネで話すことができますが、会議ではやはり個別に用意する必要があります。
もしかすると、この精神エミュレーターを持っていない人がアスペルガー障害と呼ばれるのではないのかと最近気づきました。現在のアスペルガー障害の定義ではその強度があり心理テストを行い理系的であればその強度が強いということになっているみたいですが、本当は障害が有るか無いかがはっきりしている可能性があります。つまり、精神エミュレーターといえる能力の有無です。
前に「逆」アスペルガー症候群というものがあるのではないかとブログに書きましたが、そこでは強度が極端に弱い場合に自動車運転に障害が出てくると説明しました。しかし、ここの考え方で言えば強度が弱い場合ではなく精神エミュレーターで4輪車を人の個性の一つとしてとらえがちで、そのために2輪車やハトなど4輪車と異なる個性のものが現れた時にモデルを差し替えなければならなくなり、そのために他人より時間がかかり事故を起こす可能性が高くなると説明できます。
脳内エミュレーターには精神エミュレーターだけではなくボールの動きのように単純な物理現象をエミュレートするものもあるのではないかと思います。こういうものを持ち合わせていなければ、なおさら自動車を人間ととらえて考えてしまうのではないかと思います。
2016年2月13日追記
これがアスペルガー障害の原因であるとするならば、練習によって克服できるのではないかと思いつきました。
精神エミュレーターを自分の頭の中に作ればいいのです。人と話ながら相手が何を考えているのか想像しながらその反応が予測できるようになるといいわけです。
関係あるのか解りませんが私は学生の頃よく頭の中で研究のことについて先生に話しかけていました。これなら相手がいなくてもできると思います。相手は生身の人であれば誰でもいいのではないかと思います。変なキャラクターだとNGなのかもしれません。
同様に逆アスペルガー障害で自動車運転に問題があるのであれば車の人間化を防ぐために無機質な動きをエミュレートしてみるといいのかもしれません。