知っています
こんな風にあなたのことを思っていても
どうにもならないということを
(ほんとうは、どうにかなってしまいたい)
他に何も望んでなんかいないのです
だから ほんの少し
一日の何十分の一の時間でいいから
ひとりぼっちのわたくしを
あなたの横にいさせてください
(ほんの人助けだと思えばいいのです)
あなたの横でどれほど幸福であるか
あなたの傍でどれほどホッとできるか
ご存知ですか?
(あなたのその困ったような顔・・・)
あなたの姿を見つけると わたくしの頬は赤くなる
あなたが近くにいるだけで わたくしの気持は明るくなる
言えないけれど あなたがすきなのです
言ってはいけないけれど ただそれだけなのです
(だから態度で言うのです)
ほんの少しでも 一緒の時間があればいい
あなたには他に何も望まないから
わたくしを思い通りにしてください
わたくしはただ あなたがすきなのです
悲しいくらい好きなのです
(悲しい顔は得意です)
その短い時間だけ
わたくしという存在をあなたに捧げたいのです
ほかに何もいらないのです
それがわたくしの幸せなのです
(あなたの決心が揺らぐのが見えます)
あなたに迷惑はかけません
わたくしを好きになってくれなくてかまいません
逢わないときは忘れてしまっても・・・
ただ
ときどきわたくしが傍に居るのを許してください
そしてこんな風に
よりそって
少し涙を浮かべて
驚くあなたの顔を
一心に見つめることを
許してください
(わたくしの体温を感じますか)
あなたに悪気はないのです
わたくしには 今
居場所が必要なだけなのです
そして わたくしは
人より正直なだけなのです
からだと
こころと
欲望に
山下月子