岩手医療情報研究会・Iwate-KOKOZASHI共催会開催報告

【開催報告】岩手医療情報研究会・Iwate-KOKOZASHI共催会


2019年3月17日岩手医療情報研究会・Iwate-KOKOROZASHI共催会 共催2回目として岩手県立中央病院で開催されました。

遠く名古屋から参加された方もいらっしゃいました。91名の参加をいただき、世話人一同感謝申し上げます。

広島県から県立広島病院 守本京平先生をお招きし、医療専門職として医療情報を学ぶことの意義は何か?医療情報技師・医用画像情報専門技師として歩んだ軌跡を通じてと題し、ご講演いただいた。

医用画像情報専門技師会の設立の意義についてから始まり、自己研鑽、必要な知識、システムの運用と構築方法、管理者としての業務内容や後進の育成についてなどをお話いただいた。

続けて、日本医用画像情報専門技師会の会長としての講演では、2013年から始まり更新の時期を迎えてのお話し、スキルアップ、自己研鑽の場、人材育成、画像に関わる相互の連携、国内外の医用画像の推進を目標とされていることをお話しいただいた。また、認定ポイントについて、事業計画についてもお話いただいた。

医療情報技師の業務内容の紹介として、岩手県医療局 西野謙次さんにお話しいただいた。

事務としての医療情報技師の役割、職務上での医療情報技師の認知度、運用規定の作成、マスタの作成、標準的なデザインでなされているか、効果的な情報分析や抽出ができているかを担えることなどをお話しいただいた。事務職総務で医療情報技師が入ることで、システムの機器、安定稼働、導入、筋の通った構成が可能になるのではとお話しいただいた。

医用画像情報専門技師の業務内容の紹介として、岩手県立中央病院 滝村昂大さんにお話しいただいた。病床数685床数 診療放射線技師35名のなか医用画像情報専門技師2名で運用されていると話され、日々の診療の中、トラブル対応、機器更新時のネットワーク構築、マスタ管理、高精細モニタ管理、計画停電時の対応などをされていることを話された。

ランチョンセミナーでは

放射線情報システム概論と題し、横河医療ソリューションズエンジニアリングサービス本部ソリューションズ部 鏑木善誉さんにお話ししていただいた。

病院における医療情報、読影レポートの未読既読の対応、データ保管、医療被ばく、部門内の一般的な情報の流れ、DICOMやHL7など厚生労働省の標準化規格について触れていただいた。

シンポジウムはテーマを放射線領域の情報業務と運用と題し以下の内容をお話しただいた。

公益財団法人岩手県予防医学協会 女鹿隆徳さん

検診施設での医療情報の取り扱いについて、システムの概要、名寄せの仕組み、ファイルメーカーを利用したシステムの構築

岩手県立久慈病院 千葉政昭さん

院内配信および地域連携配信画像の整合性、システム概要、システムリプレイス、画像情報の修正、IPアドレス管理

岩手県立大船渡病院 臼井寛正さん

自施設のシステムの変遷、VLANの構築環境・問題点、その解決・統合方法、自施設のサーバーについて、名寄せ、課題について

一関市国民健康保険藤沢病院 菊地鉄也さん

数回のリプレイスの変遷、移行時の問題点やトラブル、それらを経て更新の要求や重要視した内容、得られた導入効果、地域医療連携ネットについて

岩手医科大学附属病院 廣田靖之さん

電子化の歴史、システムの紹介(RIS、PACSなど)、更新前と比べて(運用の違いなど)

移転へ向けて、今後の展望や課題

近未来の診療放射線技師を創造しよう

国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 情報基盤部 奥田保男 先生

今後の我々診療放射線技師の業務のあり方について、様々な情報を収集する時代から、その情報を必要に応じて利活用する術を身につけ、最終的には患者との関わりを絶やすことなく、むしろ増やし患者に寄り添うことで生き残れる可能性があると認識し、実践しなければならない時代へと変わってきているということをお話しいただいた。


以上