第三十五回 広島CBT勉強会

●日時: 平成24年7月17日(火)19-21時

●場所: 広島大学病院外来棟 3階 大会議室

●症例検討会

症例提示;尾形明子先生(広島大学大学院教育学研究科心理学講座)

症例概要;『移植後合併症を抱え無気力状態を呈した青年に対する認知行動療法』

幼い頃からの疾患に対する骨髄移植後,重度の合併症のため,視力低下による生活制限が生じ,抑うつ気分や無気力状態を呈していた青年に対して,認知行動療法による介入を行いました。

「どうせ自分には何もできない」と言う青年に対し,見えづらい生活の中でも,生活や気分へのセルフコントロール感を高めることを目指し,日常生活における目標設定と取り組みをスモールステップで行った結果,気分状態の改善,活動性の向上,自己肯定的な考え方への変化がみられ,新しい進路決定に至りました。終結した症例ではありますが,日々の行動目標に取り組むことが認知や気分に与えた影響や,他に考えうる介入方法など,幅広くご検討いただき,ご指導いただけると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。