歩行や把持などの汎用動作が可能なヒューマノイドロボットが活発に開発されており,人間の代替としての活用が期待されています。汎用動作に加え、粗大動作、特に高い跳躍を実現することで、ヒューマノイドロボットの更なる応用が期待されます。
既存のヒューマノイドロボットには、モータ駆動や空気圧人工筋肉駆動のロボットがあります。モータ駆動のロボットでは、モータの高制御性により歩行や把持などの精密な動作が実現できます。しかし、モータは出力重量比が小さく、高出力を実現するにはロボットの高重量化が伴うため、跳躍高さの更なる増大は難しい可能性があります。一方で、空気圧人工筋肉は出力重量比が高いため、軽量なロボットで大きい出力を発揮し、跳躍高さを増大できる可能性があります。しかし、空気圧人工筋肉は空気の圧縮性や構成材料の粘性により制御性が悪く、汎用な動作の実現は困難です。
そこで、本研究室では、モータと空気圧人工筋肉のハイブッド駆動により、汎用動作と跳躍動作を両立する脚型ロボットを開発しています。
共同研究先:トヨタ自動車株式会社未来創生センター
参考論文:
・石井優丞, 大澤崚, 伊藤文臣, 奥井学, 土井将弘, 近藤寛之, 中村太郎, "モータと人工筋肉を用いたハイブリッド方式による跳躍ロボット―人工筋肉の配置を考慮したモータラッチ機構の駆動検証―," ロボティクス・メカトロニクス講演会2023, 1P1-F11,(2023.6)
・Takeshi Itsuno, Yusuke Ishii, Masahiro Doi, Hiroyuki Kondo, Fumio Ito and Taro Nakamura, "Proposal for a Series-driven Catapult Using Soft Actuators to Increase the Jumping Height of Hyper Jumping Humanoid Robot," CLAWAR2024