第2回大学合唱団オンライン合唱祭をご覧くださりまして、誠にありがとうございます。今回実行委員長を務めます、東北大学混声合唱団の西谷舜と申します。実行委員会を代表しましてご挨拶申し上げます。
新型コロナウイルス感染症の影響で、合唱活動に対して冷たい目が向けられる時期もありました。私が東北大学に入学した2021年は、まだ、大学の部活動・サークル活動に対する厳しい制限がありました。大学の授業もオンラインで行われることが多く、当時は人と顔を合わせることが現在よりも少なかったと記憶しています。
一方で、コロナ禍を契機にオンラインツールの利用者が増え、非対面で人とつながることが容易になったと捉えることもできます。実際に会うことが難しい状況でも、オンラインという手段を用いて人と交流することは可能です。合唱団の活動は再開できても、互いに演奏を聞き合うというような他団体とのつながりを復活させるのは、なかなか難しいのではないかと感じます。大学合唱団オンライン合唱祭は、オンラインという合唱団の人数や開催場所の制約を軽減したうえで、これまで関わりのなかった他団体の演奏を互いに聞き合う場となってほしいという思いを込めて開催しています。遠く離れた地でも、大学合唱団で合唱活動を続けている同年代の仲間は多くいます。きっかけはコロナであったにしろ、私たちはオンラインという交流手段を獲得し、全国規模のつながりを作ることができました。ここで作られた全国の大学合唱団との新たな関わりを一度限りのものにせず、大学合唱団オンライン合唱祭から更に新しいつながりが生まれていくことを期待します。
2025年9月には、昨年の第1回大学合唱団オンライン合唱祭で出会った東北大学混声合唱団と北海道大学混声合唱団が札幌市でジョイントコンサートを開催することが発表されています。大学合唱団オンライン合唱祭が、全国の大学合唱団をまずは非対面でつなげ、将来的にはその合唱団同士が顔を合わせて歌えるような交流の輪が広がっていくと嬉しく思います。この大学合唱団オンライン合唱祭が、大学合唱団の存続と今後の発展のための第一歩となることを確信しています。
最後になりますが、今回、講師として参加全団体への講評執筆をご快諾していただきました信長貴富先生、カワイ出版早川由章様、昨年度の講師であり今年度も企画段階から多大なるご協力をいただきました山脇卓也先生をはじめ、開催にご尽力いただいた皆様に深く御礼申し上げます。
大学合唱団が頑張る姿、そして私たちの情熱あふれる演奏を、是非お聞きください。
2002年、青森県に生まれる。青森県立青森高等学校卒業。6歳のとき、辻村成子氏の誘いで、うとうジュニア合唱団に入団し合唱を始める。中学、高校も合唱部に所属し、高校2年生のときには第43回全国高等学校総合文化祭(2019 さが総文) に出演。大学進学後も東北大学混声合唱団、東北大学男声合唱団、合唱団パリンカなどで合唱を続ける。2023年には東北大学混声合唱団の正指揮(学生正指揮者)を務め、東北大学混声合唱団第64回定期演奏会を成功に導く。青葉城址男声合唱団指揮者。現在、東北大学工学部4年生。
昭和33年に川内分校音楽部として発足した当部は、川内混声合唱団などの名称を経て、昭和37年に現在の東北大学混声合唱団となりました。当団は例年12月に実施する定期演奏会の開催を目標とし、週2回程度の練習を積み重ねています。団の運営から合唱の指導まで、学生主体で活動しています。宮城県合唱連盟主催の宮城県合唱祭、宮城県合唱アンサンブルコンテストへの出場も行っており、過去には宮城県合唱連盟理事長賞を複数回受賞しています。そのほか、入学式や学位記授与式での学生歌「青葉もゆるこのみちのく」、校友歌「緑の丘」の演奏や大学祭での演奏も行っています。コロナ禍を乗り越えて、大型商業施設や市民センターでの演奏披露、仙台市内の中学校合唱部との合同演奏会の開催など、地域社会を巻き込んだ新たな取り組みも積極的に行っています。
1994年上智大学文学部教育学科卒業。1994・95・99年朝日作曲賞(合唱曲)、1998年奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門第1位、2000年現音作曲新人賞入選(室内楽曲)、2001年日本音楽コンクール作曲部門(室内楽曲)第2位などを受賞。多数の合唱曲のほかに、オペラ、歌曲、器楽作品など多岐にわたる。主な作品に《新しい歌》(合唱)、《Fragments 〜特攻隊戦死者の手記による〜》(独唱/合唱)、《マリンバ協奏曲 混線するドルフィン・ソナー》、《オペラ 山と海猫》(まつもと市民オペラ委嘱、加藤直台本・演出、佐川吉男音楽賞奨励賞)、《オペラ ルドルフとイッパイアッテナ》(オペラシアターこんにゃく座委嘱、いずみ凜台本、立山ひろみ演出)などがある。
西谷舜(東北大学混声合唱団2023年度正指揮)
寄田祐真(東北大学混声合唱団2023年度委員長)
佐藤礼於(東北大学男声合唱団2023年度代表)
2025/03/14
朝日新聞(デジタル、群馬、山形、京都)にて第2回大学合唱団オンライン合唱祭の活動が紹介されました。
記事はこちらからご覧いただけます。
2025/03/06
協賛のカワイ出版様を交えて、第2回大学合唱団オンライン合唱祭で創設される「カワイ賞」についての協議を実施しました。
2025/01/05
講師の信長貴富先生、前回講師の山脇卓也先生を交えてZoomミーティングを開催しました。