第6回
大正琴の世界
~哀愁を帯びた美しい音色と調べ~
講 師:北川 文雄(大阪教育大学教授)
演奏者: 藤原 敦子(津々流大正琴代表)
許斐 友美(津々流大正琴講師)
【プログラム】
1. 「臙脂色は・・・」(2台の大正琴のために)作曲:北川文雄
2. 「待ちぼうけ」「この道」作曲:山田耕筰
3. 「海に舞う」(2台の大正琴のために)作曲:北川文雄
その他
第5回
ピアノトリオの愉しみ
~シューマンとラロの世界~
講 師:山畑 誠(大阪教育大学 准教授)
演奏者:髙旗健次(ヴァイオリン)
後藤敏子(チェロ)
山畑 誠(ピアノ)
【プログラム】
ロベルト・アレクサンダー・シューマン
《幻想小曲集》作品88
第1曲《ロマンス》
第2曲《ユーモレスケ》
第3曲《デュェット》
第4曲《フィナーレ》
ヴィクトール・アントワーヌ・エドゥアール・ラロ
《ピアノ三重奏曲 イ短調》 作品26
アンコール
エルガー「愛の挨拶」
モーツアルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
第4回
日本の民謡を素材とした童謡作品の魅力
~藤井清水・山田耕筰を中心に~
講 師:中務 晴之(大阪教育大学 特任教授)
演奏者:伊原木幸馬(大阪観光大学客員准教授)
安達 萌(ピアノ)
【プログラム】
・阿蘭陀船(北原白秋 詩) 藤井清水 曲 / 山田耕筰 曲
・こばとのうた(野口雨情 詩) 藤井清水 曲 / 山田耕筰 曲
・兎が来い(野口雨情 詩) 藤井清水 曲 / 山田耕筰 曲
・信田の藪(野口雨情 詩) 藤井清水 曲
・赤とんぼ(三木露風 詩) 山田耕筰 曲
・おかよ(野口雨情 詩) 藤井清水 曲 FL.序奏付き
【講座の様子・感想】
真鍋ASの事務連絡の後、中務先生が井原木先生の略歴を紹介、井原木先生と安達先生が登壇して講座がスタートした。
伊原木先生より、藤井清水(1889-1944)と、山田耕筰(1886-1965)の略歴をパワーポイントにて紹介の後、各曲の楽譜と歌詞が掲載されたレジュメに沿って、二人の作曲家の作品を、大変分かり易く朗々と歌い上げられ前半を終了。
後半は、楽譜に基づき民謡とわらべ歌のテトラコルドを紹介、各曲を全員で口ずさみ最後はアンコールで、再度「赤とんぼ」を歌い、4番を全員の合唱で終了。
第3回
行進曲を比較して味わう
~勇壮で快活なマーチの世界~
講 師:北川 文雄
(大阪教育大学 教授)
演奏者: 内尾 恵美
(ピアニスト、ピアノ教育者)
【プログラム】
①W.A.モーツァルト ピアノ・ソナタイ長調K-331より第3楽章 Allgrettoイ短調 2/4 『トルコ行進曲 Rondo alla Turca 』トルコ風ロンド
②L.v.ベートーヴェン トルコ行進曲 Allegretto 変ロ長調 2/4 劇付随音楽「アテネの廃墟」の第4曲
③F.シューベルト「3つの軍隊行進曲」D.733から第1番 ニ長調 2/4 Allegro vivace ピアノ4手連弾
④F.メンデルスゾーン 劇音楽「真夏の夜の夢」から結婚行進曲 ハ長調 4/4 Allegro vivace 管弦楽
⑤F.ショパン ピアノ・ソナタ第2番「葬送」変ロ短調作品35より第3楽章 4/4 Lento “葬送行進曲”
⑥J.シュトラウス1世 ラデツキー行進曲 ニ長調 4/4 Allegro moderato 管弦楽
⑦P.I.チャイコフスキー「くるみ割り人形」組曲 作品71aから”行進曲”ト長調 2/4 Tempo di marcia viva 管弦楽
⑧E.エルガー 行進曲「威風堂々」作品39-1 ニ長調2/4 管弦楽
⑨P.スーザ 行進曲「星条旗よ永遠なれ」変ホ長調 4/4吹奏楽
【講座の様子・感想】
今日は外はまさに真夏、しかし名高い行進曲の数々の仕組みの講義で、会場内はまさに清涼の風が一陣吹き込みました。
モーツァルト、ベートーヴェン、ショパン、スーザなどの名曲を訪ね歩き、そしてラスト「浜辺の歌」の連弾。
なんとこの曲はこの講座のために先生が1時間かけて編曲していただいたと聞き、受講生は感激してしまいました。
帰りの表情はみなさま、とても晴れやかでした。
ありがとうございました。暑い梅雨のひとときを忘れました。
第2回
ヨーゼフ・ラスカのフルート曲とピアノ曲
~日本時代(1923~1935)を中心に ~
講 師:中務 晴之
(大阪教育大学 特任教授)
根岸 一美
(大阪大学名誉教授・
日本ラスカ協会代表)
演奏者: 杉山佳代子(フルート)
鈴木百合子(ピアノ)
「ヨーゼフ・ラスカのフルート曲とピアノ曲」
1) ラスカについて
資料:「青山学院創立150周年記念事業 《青山学院行進曲》作曲者 ヨーゼフ・
ラスカ 没後60周年記念レクチャーコンサート(2024年10月19日・土)
プログラム
2) 演奏曲目1
《日本の旋律第1集》全12曲(1929年=昭和4年、ベルリンにて出版)より
〈サッコラサ節〉 原曲楽譜資料参照
〈木曽節〉(長野県木曽地域の民謡) 藤間哲郎作詩
・木曽のナー 中乗りさん 木曽の御岳山はナンジャラホーイ
夏でも寒い ヨイヨイヨイ (合唱)ハー ヨイヨイヨイノ ヨイヨイヨイ
・袷ょナー(あわしょなー)[袷:あわせ=表地と裏地を縫い合わせた着物]
中乗りさん 袷ょやりたや ナンジャラホーイ
足袋ヨ添えて ヨイヨイヨイ (合唱)ハー ヨイヨイヨイノ ヨイヨイヨイ
・笠にナー 中乗りさん 笠に木の葉が ナンジャラホーイ
舞いかかるよ ヨイヨイヨイ (合唱)ハー ヨイヨイヨイノ ヨイヨイヨイ
《同 第2集》より(1931年、ベルリンにて出版。第2集も自筆譜には12曲書かれていたが、7曲しか出版されなかった。)
〈さくら さくら〉
〈宮島節〉 原曲楽譜資料参照。出版されなかった5つの曲のうちの一つ。本日の演奏は自筆譜より行われる(世界初演!)
ピアノ独奏:鈴木由利子
3) 演奏曲目2
《組曲 奈良》より第1曲〈寺院の静けさ〉、第3曲〈大仏〉
フルート:杉山佳代子
ピアノ:鈴木由利子
第4回 ピアノアンサンブルの愉しみ
~近代フランス音楽を中心に~
講 師:中務 晴之(大阪教育大学 特任教授)
演奏者:山畑 誠(ピアノ)
小路 桂(ピアノ)
船津 杏樹(ピアノ)
<プログラム>
ガブリエル・ユルバン・フォーレ
(Gabriel Urbain Fauré, 1845年- 1924年)
ピアノ組曲『ドリー』(Dolly) Op.56(1893年 - 1896年)
1. 子守歌(Berceuse)作曲年: 1893年
ゆりかごのような分散和音の上に優しい主題が歌われています。
2. ミ・ア・ウ(mi-a-ou)作曲年: 1894年
リズミカルで愛らしいワルツ。タイトルはエレーヌが兄を呼ぶ幼児言葉から誤って名付けられています。
3. ドリーの庭(Le jardin de Dolly)作曲年: 1895年
穏やかで印象深いメロディーが特徴です。
4. キティー・ヴァルス(Kitty-valse)作曲年: 1896年
流れるような穏やかなワルツで、タイトルはエレーヌの兄の飼い犬に由来しています。
5. 優しさ(Tendresse)作曲年: 1896年
瞑想的な主題が高揚していく様子が描かれていいます。
6. スペインの踊り(Le pas espagnol)作曲年: 1897年
華やかで活気に満ちた終曲です。
ジョゼフ・モーリス・ラヴェル
(Joseph Maurice Ravel 1875年- 1937年)
マ・メール・ロワ (Ma mère l'oye) (1908年-1910年)
1. 眠りの森の美女のパヴァーヌ(Pavane de la Belle au bois dormant)
シャルル・ペローの童話『眠れる森の美女』に基づいています。
2. おやゆび小僧(Petit Poucet)
シャルル・ペローの童話『親指小僧』に基づいています。
3. パゴダの女王レドロネット(Laideronnette, impératrice des pagodes)
ドーノワ夫人の『緑のヘビ』に登場するキャラクターに基づいています。
4. 美女と野獣の対話(Les entretiens de la belle et de la bête)
ボーモン夫人の『美女と野獣』に基づいています。
5. 妖精の園(Le jardin féerique)
この楽曲はラヴェル自身の創作であり、特定の童話に基づいていませんが、全体のテーマに調和しています
第3回 冬の音楽
~古今東西、冬に纏わる音楽の数々~
講 師:中務 晴之(大阪教育大学 特任教授)
演奏者:ルビク・クワルテット
<プログラム>
Ⅰ. 交響詩 ”フィンランディア”/ シベリウス
Ⅱ. 白鳥 ~動物の謝肉祭より~ / サン・サーンス
Ⅲ. 五つの小品 / ショスタコーヴィチ
Ⅳ. 秋、冬 ~四季より~ / ヴィヴァルディ
=休憩=
Ⅵ. ノクターン ~弦楽四重奏曲 第2番より~ / ボロディン
Ⅶ. アスペン 樅ノ木 ~樹の組曲より~ / シベリウス
Ⅷ. アダージョ・モルト ~ヴァイオリン協奏曲より~/ シベリウス
Ⅸ. マーチ 葦笛の踊り 中国の踊り トレパーク
~バレエ組曲 くるみ割り人形より~ / チャイコフスキー
第2回 楽曲分析の基礎(3)
~続・美しい旋律の秘密
チェロの名曲とともに~
講 師:北川 文雄(大阪教育大学 教授)
演奏者:大木 愛一(チェロ奏者、大阪教育大学名誉教授)
「赤とんぼ」や「故郷」のような親しみやすい童謡・唱歌から大規模な交響曲のテーマやグランドオペラのアリアまで、美しい旋律(メロディー)の数々は聞く者を魅了して止まない。リズムによる運動とハーモニーによる響きに支えられたメロディーは謂わば音楽における花形的存在と言える。
本日は「楽曲分析の基礎(2)美しい旋律の秘に
引き続き、チェロ奏者の 大木愛一先生をゲストにお迎
えして、チェロの名曲を通して美しい旋律の魅力について
実演とともに考察していきます。
第1回 フランス歌曲の魅力
~あまり知られていない
フランス歌曲の魅力に迫ります~
講 師:山畑 誠(大阪教育大学 准教授)
演奏者:美堂 舞(ソプラノ)
山畑 誠(ピアノ)
<プログラム>
1 ドイツ歌曲(リート)の伝統的な形式
F.シューベルト (1794-1828)
「野ばら」 (J.W.ゲーテ)
「ガニュメート」 (J.W.ゲーテ)
2 ドイツリートを近代的モデルとしたフランス歌曲
G.フォーレ (1845-1924)
「蝶と花」 (V.ユゴー)
「リディア」 (L.ド・リール)
「白い月」 (P.ヴェルレーヌ)
「月の光」 (P.ヴェルレーヌ)
3 ロマン派から近代、そして現代へ
C.ドビュッシー (1862-1918)
「月の光」 (P.ヴェルレーヌ)
「ため息」 (S.マラルメ)
「ささやかな願い」 (S.マラルメ)