PB-100の分解・組み立て
発売から40年を経たPB-100は、キーボードの隙間に長年の汚れをため込んでいるかもしれませんので、一度分解して清掃し、リフレッシュしてみましょう。
!注意!
もとよりメーカ保証はありませんが、分解・組み立ては各自の責任の下で行ってください。NUAOは何の保証もできません。特に、組み立ては若干のコツが必要です。キーの反応が悪くなるなどした場合は、組み立てをやり直してみましょう。
今回、分解・組み立て撮影用にヤフオクでゲットしたPB-100
(幸運なことに拡張メモリ付いてた💛)
道具を揃えておきましょう。キーボードの掃除だけならはんだごてやニッパーやテスターはいりません。
精密ドライバーは百均に売っているもので十分です。
作業を始める前に、キーボードに表からテープを貼り、バラバラにならないように処置しておきましょう。ただし、ガムテープの糊は、キーに付くとなかなか取れないので、粘着の弱いものがよいと思います。
①精密ドライバーのマイナス(大きめ)を使って、裏蓋のネジ2個を外します。
②裏蓋を外したとき、右上にあるスプリングを失くしやすいので、注意しましょう。
③中間フレームのプラスネジは、精密ドライバーのマイナス(小さめ)を使うとよいです。
もとのネジ穴の位置に、外したネジを並べています。中央のネジ一つだけ少し寸法が短いので注意。
④中間フレームを外すと、全パーツをバラバラにできます。基盤と導電シートを外します。
⑤シリコンのメンブレンを外すと、やはり汚れが溜まっています。アルコールなどで心ゆくまでキレイにしましょう。
キレイさっぱり。
キーを一つ一つ拭く場合は、ここでやっておきます。ピンセットを使って、位置と向きを間違えないように。
⑥さて、再組み立てです。まず、キーの上にメンブレンシートを載せます。凸があるので、ズレることはないでしょう。
⑦次に、導電シートを載せます。これも凸があるのでズレませんね。
⑧(ここがポイント)チップが載った基盤を裏返すと、キーの接点が並んでいますので、そこにスペーサシートを載せます。このときの位置合わせを慎重にしてください。基盤とスペーサシートの下辺をぴったり合わせ、スペーサーののキー穴と基盤接点の位置が精密に一致するよう微調整してください。位置が合ったら、ピンセットを使い、小さく切ったセロハンテープで2~3か所仮止めしましょう。写真では左右2か所で止めています。
スペーサの穴と基盤接点を、全てぴったり一致させること。
⑨組み合わせる前にチェック。表示窓のアクリルと化粧板の位置はずれていませんか?
⑩液晶のフレームには3つの凸があります。これを、前面フレームの凹にきちんとはめないといけません。
⑪中間フレームを組付けた時、フレーム中央部が不自然に浮いていたら、たいていキーの反応が悪くなりますので、やり直した方がよいです。
⑫中間フレームを組付けた時、そっと裏返して液晶の化粧板がずれていないか確認しましょう。(キーがバラバラにならないよう注意!)
⑬中間フレームをねじ止めした後、スプリングを忘れずに。(密な方が奥です)
⑭電池を入れ、電源スイッチONの状態で、リセットスイッチを押しましょう。
⑮電源スイッチが効くか、「P」「O」「L」あるいはShiftキーあたりが効くか確認しましょう。組み立てがうまくいっていないと、これらのキーの反応が悪くなります。その場合は、ねばり強く組み立てをやり直してみましょう。
動作に問題がないようでしたら、組み立ては成功です。おめでとうございます。
最後に、表面のビニールフィルムが残っている場合は、剝がしてみてはいかがですか。きれいに剥がれ、新品同様になります。もったいない? もう40年もたったのです。今剥がさないでいつ剥がす? 今でしょう。