オープンキャンパス2025/6/15
従来のファジィ集合の実現では一次元空間上のものが多く、多入力システムではその直積が表されていた。
実際の人の知識や感性は多次元パラメータ空間のなかにとられた自由な部分集合であることが多く、直積では表現しきれない。
このへんファジィは多次元空間のなかの自由な部分集合であり、多くは非線形な境界を持ち、場合によっては非連結な複数の部分の集合体であったりする。人の持つ知識や感性を工学的に自然に表現したものとなる。
たとえば、駅の近くの美味しいラーメン屋さん、という言明は、駅の近く、美味しい、ラーメン屋、という3つのあいまいな概念の連言によりできている。「駅の近く」は駅を中心として道路に沿って広がる円状の部分集合である。「美味しい」はさまざまな味わい要素、すなわち出汁の味、塩加減、麺の硬さ長さ、量、熱さなどの多次元空間の非定型な部分集合である。「ラーメン屋」という概念も単純ではなく、家系、二郎系、豚骨系などのほか丼物が中心のラーメン屋、つけ麺ラーメン屋などさまざまな離散的概念が集まってできていて、その境界はあいまいである。75%くらいでラーメン屋と言える、ということがよくあるだろう。
多次元ファジィ集合とその応用
パーシステントホモロジーによる多次元ファジィ集合の同定