知能情報学

知能情報学はいわゆるAI技術全般を扱う学術分野であり、理学的側面、工学的側面の両面をもつ。その目的は、情報処理分野において人の持つ知能の機能を機械的に再現し、応用に供することや、再現を通じて知能の根本にアプローチすることである。

認知科学は人の知的活動について、もっぱら工学的な手法を援用しながら、科学的知見を深める学問である。

ソフトコンピューティングは、ファジィ理論、ニューラルネット、確率推論、遺伝的アルゴリズム/進化計算、カオス理論、人工生命その他2000年前後から誕生した新興技術で、厳密な解を計算するための「堅い」計算アルゴリズムではなく、近似求解という意味で柔らかいアルゴリズムの総称である。現在の知能情報学とほぼ同義となっている。

感性工学は、人の感性についてその記述、分析、設計を通じて工学的応用を行う工学である。認知科学の知見や、ソフトコンピューティングの手法を用いたシステムにより、人の感性を測ったり利用したりする。人間工学が主に工業製品に応用されたことと対比して、とくに情報分野に派生した工学であると見ることもできる。