また中世から近代までのいずれかの時期には、ハプスブルク家は現在のドイツ、スペイン(及びラテン・アメリカ)、イタリア、オランダ、ベルギー、スイスなどにあたる諸地域も統治領域に含んでいました。このような事実をより積極的に捉えなおし、これらの地域やその近隣領域とハプスブルク君主権との関係性を考えていくことで、ハプスブルク史のみならずヨーロッパ史や世界史に新たな視点を見出せるのではないかと当会は考えています。ハプスブルク時代、あるいは後世におけるその記憶というトピックなどを通じて、これらの地域の歴史に関心を向け研究する方々との対話・交流・協力が今後より深まっていくことを願ってやみません。