ハプスブルク史研究会とは

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【バナー】ウィーン・ホーフブルク(Wikimedia Commonsより)

ハプスブルク史研究会は、1987年(昭和62年)に旧ハプスブルク帝国/君主国に関する歴史研究を促進し、日本におけるハプスブルク史理解をより豊かで開かれたものにすることを目的として設立された任意団体です。


会員の皆様は、大学教員から、大学院生・学部生、高等学校教員、一般社会人まで実に幅広く、ご専門とされる分野も、歴史学のみならず、文学、芸術学、音楽学など、多岐におよんでいます。ハプスブルク史研究会は、例会や他の研究会・学会との合同研究会での研究報告等を通じて、ハプスブルク君主権の統治領域であった各地の歴史に興味を持たれる方々が友好的に出会い、専門的な学術議論はもとより、各々の意見・取り組み・所感を交換し、かつ互いの共通の関心事を見出し発展させる場を提供することを目指しています。


ハプスブルク帝国/君主国の歴史は、一見すると日本ではなじみの薄い話題ですが、その歴史を紐解くことは、現代ヨーロッパの政治・社会・文化の淵源を探る旅でもあります。最終的に現在のオーストリア、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、スロヴェニア、クロアチア、ポーランド、ウクライナ、ルーマニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、セルビアなどに属する諸地域を版図としたハプスブルク帝国/君主国が辿った歴史は、多民族・多文化・多宗教・多言語の共生が声高に叫ばれる今日の世界において決して縁遠いテーマとは言い切れません。


また中世から近代までのいずれかの時期には、ハプスブルク家は現在のドイツ、スペイン(及びラテン・アメリカ)、イタリア、オランダ、ベルギー、スイスなどにあたる諸地域も統治領域に含んでいました。このような事実をより積極的に捉えなおし、これらの地域やその近隣領域とハプスブルク君主権との関係性を考えていくことで、ハプスブルク史のみならずヨーロッパ史や世界史に新たな視点を見出せるのではないかと当会は考えています。ハプスブルク時代、あるいは後世におけるその記憶というトピックなどを通じて、これらの地域の歴史に関心を向け研究する方々との対話・交流・協力が今後より深まっていくことを願ってやみません。


ハプスブルク史研究会