イベントのお知らせ


プロジェクトメンバーが主催・出演するワークショップ・セミナーの情報を掲載しています。

ミレニア・プログラム「生態−社会システム共生体化チーム」

公開シンポジウム ※終了しました

2050年の社会像:生態系と社会システムの共生体化を支える科学・技術・社会協働


【開催日時】

2021年6月22日(火)

第一部 9:30 − 12:00、第二部 13:30 − 16:00


【主催】

ミレニア・プログラム「生態−社会システム共生体化」

(チームリーダー 近藤 倫生 東北大学 大学院生命科学研究科 教授)


【後援】

国立研究開発法人科学技術振興機構、一般社団法人日本生態学会、一般社団法人環境DNA学会、日本生物多様性観測ネットワーク、日本長期生態学研究ネットワーク、日本フラックス研究ネットワーク、(国研)国立環境研究所 生物多様性評価連携研究グループ


【開催形式】

オンライン(ウェビナー形式 参加費無料 下記リンクより参加登録をしてください

https://zoom.us/webinar/register/WN_IB4Ps4sXRyOAmQ7ZdRWM-Q


【開催趣旨】

 私たちの生命、日々の暮らし、地域や国の社会・経済は、さまざまな生物と生態系によって支えられています。しかし、気候変動や新たな感染症の脅威、社会・経済状況の変化は、人類の生存基盤である生態系にさらなる負荷をかけています。最近のIPCCやIPBESによる分析結果は、人間活動が生態系に及ぼす影響がすでに限界を超えていること、そして、このままの状態が続くなら、私たちの生活基盤は近い将来損なわれ、元には戻らない可能性があることを明らかにしています。生態系は水や空気、気候調整など、市場経済では扱えないものの人類存続に欠かせない価値をもちます。また、生物多様性喪失が無視できない経済リスクであることも国際社会では強く認識されています。

 新型コロナウィルスの世界的流行が明確に示す通り、人間活動拡大と生態系の分断化や破壊、生物多様性の減少に伴って、自然界に存在していた野生生物起源の感染症が人間社会に流れ込み、莫大な社会経済コストと生命・健康被害を生じさせています。また、気候変動への対策として世界は低炭素から脱炭素社会の構築を推進する中で、生態系がもつ地球観測調節機能が強く期待される一方で、温暖化は世界の生態系・生物多様性に著しい影響を及ぼし始めています。これらのことは生態系の持続性管理・保全・回復が人類の社会経済発展だけではなく、人類の存続をすら左右する極めて大きな社会的意義を持つことを示しており、持続可能な世界のためには、国や地域、地球規模での行動変容が求められています。

 ミレニア・プログラム「生態―社会システム共生体化」チームは、次の「2050年の社会像」を掲げて、自然生態系と人類社会の共存を基盤とする未来の在り方を生態系科学、社会、経済などの観点から検討してきました。

2050年社会像「生態—社会システム共生体化」とは:

1. 高度な観測から得られた生態系情報が適切に活用され、豊かな生態系が持続可能な社会、幸福な社会を支える

2. 自然生態系が人類の幸福の基盤であることが正しく認識され、人間活動は豊かな生態系を支える役割を担う

3. 強靭な生態-社会共生体が成立する結果、豊かな自然と人類の幸福が高いレベルで安定・定常的に持続する

この目標を達成するには、大規模で高解像度の生態系情報が社会・健康・産業・経済など人類のあらゆる場面で活用され、また、人類の活動が健全な生態系の持続性を高めるための科学・技術・行動が必要となります。

本シンポジウムでは環境・社会・経済の相互的な持続可能性の実現に関わる問題提起と生態系を基盤とした課題解決の構想、そしてこれを支える科学・技術の発展と社会連携の方向性を議論します。


【プログラム】

第一部(9:30 - 12:00):未来世界における社会と生態系の共存の姿「生態−社会共生体化」構想

  • 開会挨拶 近藤倫生(生態−社会システム共生体化チーム リーダー、東北大学 教授)

  • 基調講演 安宅和人氏(慶應義塾大学 教授、ヤフー株式会社 CSO)

      「“残すに値する未来”を考える」

  • 新たな目標の提案 「生態−社会システム共生体化」近藤倫生

  • 招待講演 三枝信子氏(国立環境研究所 地球システム領域長)

      「気候変動分野の国内・国際動向と展望」

  • 生態学分野との連携

   一般社団法人日本生態学会 湯本貴和氏(日本生態学会会長、京都大学 霊長類研究所長)

   日本長期生態学研究ネットワーク 森 章氏(横浜国立大学 教授)

  • 講評  足立正之氏(ミレニア・プログラム ビジョナリーリーダー副総括、 株式会社堀場製作所 代表取締役社長


第二部(13:30 - 16:00):生態系と社会を結合する科学・技術と社会連携の未来像

  • 趣旨説明 村岡裕由(生態−社会システム共生体化チームサブリーダー、岐阜大学 教授)

  • 基調講演 中静透氏(森林研究・整備機構 理事長)

      「持続可能な社会システムを支える生態系サイエンス」

  • 話題提供とパネルディスカッション

 「環境・社会変動下での生態—社会システム相互作用系の観測、情報化、社会協働への道」

  話題提供・パネリスト:

 市井和仁氏(千葉大学 教授) 「陸上生態系観測・予測による総合評価」

 落合治氏(宇宙航空研究開発機構 技術領域主幹) 「地球観測とSDGs」

 桑江朝比呂氏(港湾空港技術研究所 沿岸環境研究グループ長)「沿岸海洋環境と社会経済、炭素管理」

 西廣淳氏(国立環境研究所 気候変動影響観測研究室長) 「地域での自然と人の繋がり」

 中澤圭一氏(環境省自然環境局 生物多様性戦略推進室長) 「ポスト2020生物多様性枠組の議論と次期生物多様性国家戦略」

  モデレーター:

 近藤倫生、村岡裕由(生態社会システム共生体化チーム)


【問い合わせ先】

「生態社会システム共生体化」チーム

村岡裕由  <muraoka[at]green.gifu-u.ac.jp> ([at]を@に変えてください)

(岐阜大学 流域圏科学研究センター / 国立環境研究所 生物多様性評価連携研究グループ)


【参考】

生態−社会システム共生体化

https://sites.google.com/view/eco-socio-symbiogenesis

JSTムーンショット型研究開発事業ミレニア・プログラム

https://www.jst.go.jp/moonshot/program/millennia.html




Simposium-June22.pdf

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JaLTERムーンショットワークショップ  ※終了しました


本ワークショップは,自然と共生する社会の実現や様々な環境課題の解決に対して日本長期生態学研究ネットワーク(JaLTER)が取り組む生態系・生物多様性分野の研究および技術開発が貢献すべき課題を特定することを目的とします。ワークショップでの検討内容,結果,構想などは,「生態ー社会共生体化」構想の検討に利用するほかに,JaLTER の研究活動計画やネットワーク連携計画の構築に役立てます。


共催:MS生態-社会共生体化,日本長期生態学研究ネットワーク

日時:2021年4月22日(木)10-16時(予定)

場所:オンライン


10:00 – 10:20 趣旨説明

10:20 – 11:00 セッション1(グループ討論) 生態系・生物多様性に関する各種観測やデータ・知見の社会的価値の洗い出し

11:00 – 11:30 セッション1の結果共有,セッション2の進め方の確認

11:30 – 13:00 (休憩)

13:00 – 14:30 セッション2(グループ討論) 持続可能な社会の創造に向けた生態系・生物多様性観測や予測に関する科学・技術的課題,連携の在り方の検討

14:30 – 15:00 セッション2の結果共有,全体討論の進め方の確認

15:00 – 15:20 (休憩)

15:20 – 16:00 全体討論,総括


●問合せ先

「生態ー社会共生体化」チーム サブリーダー 村岡裕由(JaLTER共同代表)muraoka (at) green.gifu-u.ac.jp


●参考サイト

Japan Long Term Ecological Research Network – 日本長期生態学研究ネットワーク (jalter.org)