1層1スパン骨組

の挙動(4)

~曲げモーメント図との比較:水平荷重時~

次に,柱と梁の接合部を右向きに力をかけた場合を考えます.

先ほどと同様に,柱や梁といった部材を1本の線で表して考えます(下図左)。次いで,「不静定構造の力学」で学ぶ方法で解析して曲げモーメント図を求めます.実際に計算するのは,たわみ角法または固定モーメント法が良いですが,鉛直荷重時と比べると計算がやや大変になります。計算して求めた曲げモーメント図は以下のようになります(下図右).

それでは模型の写真と見比べてみましょう.

写真と曲げモーメント図を比較すると,鉛直荷重時と同じで,曲げモーメント図の描かれている側でゴムが伸びていること,それからゴムが伸びているのは,曲げモーメントの大きくなっている所になっていることが確認できます.

~おわりに~

構造力学の能力を高める秘訣は,「構造物に力がかかった時の変形がイメージできる」事です.ただ計算できるだけ,というのでは理解は半分程度です.このページに示した模型写真と曲げモーメント図をよく比較して,構造力学での計算と頭の中での変形のイメージが合ってくるようにして下さい.

前のページへ最初のページへ