次に,柱と梁の接合部を右向きに力をかけた場合を考えます.
先ほどと同様に,柱や梁といった部材を1本の線で表して考えます(下図左)。次いで,「不静定構造の力学」で学ぶ方法で解析して曲げモーメント図を求めます.実際に計算するのは,たわみ角法または固定モーメント法が良いですが,鉛直荷重時と比べると計算がやや大変になります。計算して求めた曲げモーメント図は以下のようになります(下図右).
それでは模型の写真と見比べてみましょう.
写真と曲げモーメント図を比較すると,鉛直荷重時と同じで,曲げモーメント図の描かれている側でゴムが伸びていること,それからゴムが伸びているのは,曲げモーメントの大きくなっている所になっていることが確認できます.
構造力学の能力を高める秘訣は,「構造物に力がかかった時の変形がイメージできる」事です.ただ計算できるだけ,というのでは理解は半分程度です.このページに示した模型写真と曲げモーメント図をよく比較して,構造力学での計算と頭の中での変形のイメージが合ってくるようにして下さい.
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