人車鉄道ギャラリー

当会の人車鉄道の車両は、1992年製造の「ジハ3000」をベースに車体更新を重ね、現在の形状となっています。

また、デビューや引退などで話題となった車両を再現してきたため、少しずつ形態が変わっていきました。

■ジハ31(ジハ3000改)系

1992年製造の「ジハ3000」の台枠をベースに、2008年の車体更新により屋根がかまぼこ型から平坦なものに変更され、形式は「ジハ31(ジハ3000改)」となりました。

「ジ」の記号は「人車」を、「ハ」は普通車を意味します。

2009年 京葉線209系・E233系

妻面のそれぞれが別形式の車両になっており、片方が209系、もう片方はE233系と京葉線を走る新型車両をテーマとしてデザインしました。

■ジハ32系

現在使われている車両で、2010年の屋根の改修・スカートの装着により「ジハ32」となりました。2011年には高運転台化工事が行われ、「ジハ32系1000番台」に変更されました。

2010年 成田エクスプレスE259系

【概要】

成田エクスプレスに投入されたE259系を再現しました。

【こだわり】

両面にスカートを取り付けたり、窓を塗装によって表現したりと、従来にはない新しい表現方法を用いてE259系らしいスマートな車体を再現しました。また、ライトやロゴがステッカーで再現され、アクセントを出しています。

成田エクスプレスは知名度が高く、また総武線でよく見かける列車ということもあり、お客様からご好評を頂きました。

スカートは老朽化して取り外された外装の一部を再利用したもので、裏にL字金具を取り付け、車体床の梁にクランプで固定しております。2010年に使用したL字金具は長さが十分でなく、次年にはより長さのあるものに変更されております。

2011年 113系「スカ色」前面強化型

【概要】

2011年夏に千葉県での運用を終えた113系を再現しました。

【こだわり】

前年に引き継ぎスカートを用いた他、サイドボード方式の方向幕をはじめ、ライト、パンタグラフ、幌枠などを取り付け大幅にディティールアップを行いました。また、113系の運転台を表現するために「高運転台化」工事を行ったため、前面の窓が30cmほど高くなりました。

方向幕は横須賀線、総武本線、内房線など様々な路線の色とりどりものを用意し、バラエティに富む行き先表示にお客様からご好評を頂きました。

塗装はスカ色の青に近い色を出すためにペンキを配合したほか、113系の塗装パターンを再現して角に丸みを持たせることによってリアリティを演出しました。

2012年 209系「房総色」

【概要】 

209系「房総色」を再現しました。前年が113系ということで、千葉県内で運用されていた鉄道車両の変遷を表現しました。

【こだわり その1    ステンレス製車体の再現】

ディテールアップの方針を引き継ぎ、より「それらしく」車両を再現することにこだわりました。ステンレス製車体の再現にあたってはアルミ板で車体全面を覆い、またFRPを使用した妻面を再現するため新たにパーツを切り出して接着するなど、車体の質感、形状をできるだけ忠実に再現することを心がけました。なお、アルミ板は強力な両面テープで木製の車体に貼り付けております。ラインカラーの表現は、アルミ板に塗色したものを車体に貼り付ける方法を採っております。

【こだわり その2    行き先表示】

113系で用いたサイドボード方式の行き先表示は209系にも受け継がれましたが、209系ではLED表示器が用いられているため、これを再現するために反射材を下地として、発光するドットに当たる部分以外を黒くしたOHPフィルムをボードとして挿しております。

【こだわり その3    表記】

細部にこだわり、所属表記となる「千ナケ(稲毛人車区)」や「シハ32」の表記を透明シートに印刷し貼り付けました。

2013年 東武60000系

【概要】

東武野田線にデビューした新型車両、60000系を再現しました。

【こだわり その1    アルミ製車体の再現】

今回の60000系も金属光沢のある車両ということで、前年の209系に用いたアルミ板を再利用しました。前年はアルミ板購入の費用がかさみましたが、引き続き利用することで大幅なコストカットになりました。

【こだわり その2    塗装パターン】

60000系は特に側面がすっきりとしたデザインのため、うまく特徴を生かさなければ再現が難しい車両でもあります。そこで、実車ドア脇の黄緑色のステッカーに着目して柱を黄緑色で塗装し、この鮮やかな色によって「らしさ」を演出するようにしました。

【こだわり その3    簡易な艤装】

113系、209系は艤装のためにライトや方向幕、幌などのパーツを数千円で買って何日もかけて加工しており、金銭的にも時間的にもコストが高くついていました。60000系ではライト、方向幕共に色画用紙や工作用紙といった数百円で済むものだけで組み立てられており、製作期間も1日だけでした。ただし、雨に弱いのが難点です。

2014年 いすみ鉄道

【概要】

いすみ鉄道を走る気動車、いすみ200型、300型を再現しました。

【こだわり その1    真っ黄色な塗装】

去年は一昨年のアルミ板を引き続き利用したことでコストカットを実現しましたが、今回はアルミ板をはがし車体全体を黄色く塗装したことでコストアップ。さらに側面のベニア板がペコペコになっていたので補強。さらにコストアップしました。

【こだわり その2    より簡易な艤装】

去年の60000系で培った経験を活かし、アングル型のスポンジで貫通扉、スカートは塩化ビニル管で再現。製作時間も1日もかからず完成。ワンマンの表示も今回製作されましたが、人車は安全上の都合でワンマン運転できませんでした。

去年と比べるとコストがかかりましたが、そのぶん細かい部分まで忠実に再現され完成度が高いものになりました。また2009年以来の妻面がそれぞれ別形式の車両となりましたが、「前後で顔が違うので面白い」と多くのお客様からご好評を頂きました。

2015年 新京成電鉄 8800系

【概要】

新京成電鉄を走る8800系の新塗装を再現しました。

新京成電鉄では2015年より、車両の塗装をベージュ地に茶帯のものから白とピンクのツートンカラーへと変更しています。

2016年 ブルートレイン

【概要】

2016年のダイヤ改正で日本国内から消滅した、ブルートレインの客車を再現しました。

車内の梁には、千葉県立現代産業博物館の特別展「出発進行 ~もっとずっとちばの鉄道~」 のポスターを中吊り掲示しました。この特別展では後日、人車鉄道の出張運転実施しています。

2017年 銀座線1000系

【概要】

2017年にデビューし、レトロな装いが話題となった東京メトロ銀座線1000系特別仕様車を再現しました。

2018年 京急電鉄

【概要】

京急を走る電車を再現しました。

制作当時、800形の引退が近づいていることが話題となったことから採用されましたが、実際の塗装はなぜか1500形に近いものとなっています。

2019年 京成3100形

【概要】

成田スカイアクセス線に投入された新型車両、3100形を再現しました。

2013年以来の銀色の車体ですが、アルミ板ではなく塗装による再現となりました。

2022年 横須賀・総武快速線 E217系

【概要】

E235系への置き換えが進む横須賀・総武快速線E217系を再現しました。

板や柱の腐食が進んできたので骨組みの補強、床板・側面板の交換を行いました。夏休みから作業を行い、大がかりな修繕となりました。

2023横須賀・総武快速線 E235系

【概要】

昨年のE217系の同僚、同じ横須賀・総武快速線のE235系を再現しました。

前面のドット部分を塗装で緻密に再現した他、行先表示の液晶部分、号車案内等を別途製作し、よりこだわり抜いた高い再現度で製作しました