時間や空間、
時空は糸にして軸である。
軸の交点を焦点と呼び、
軸の節目を結び目と呼ぶ。
そして結び目の集合を絡み目と呼ぶ。
時と時の狭間には間隙時空があり、
間隙時空に魔術師がいる時、
周囲の存在の時間は停止する。
世界は対象からなり、
因子からなる集合を存在と呼ぶ。
時と因子を持つ対象は、
再生、逆再生、停止、記録等が可能だ。
旋律の雲海は固有の鍵とも呼ばれ、
固有の鍵は代数を持つ。
代数には逆元、単位元、零元、可逆元、冪零元などの"元"が存在する。
元は代数の因子であり、元へのスキルは射や写像、関数などという演算を成す。
そうして対象と対象は作用される。
演算や作用は、
和、差、積、商を成し、
論理や集合、位相の上にこれらの写像は存在する。
対象と射の世界を圏と呼び、
圕の圏は時空を持つ圏だ。
始まりの圏にはその世界の記録が存在する。
海は旋律の雲海の異なる層に存在している。
虹色の海は分光され、黒色の海は分闇され、
赤色の海はガーブルド状態で、桜色の海は零元からなり、
黄色の海は区間からなり、紺碧の海は影域に存在している。
物には相が存在し、
それぞれ、固体、液体、気体、プラズマを成す。
文字の効果を持つ状態をそれぞれ、
文字固体、文字液体、文字気体と呼び、
幽字の効果を持つ状態をそれぞれ、
幽字固体、幽字液体、幽字気体と呼ぶ。
圕の圏は違う次元が存在する可能性があって、
通常の圏は1次元であり、圏の圏は2次元と呼ばれている。
また一般の次元の圕の圏や、無限の次元の圕の圏も存在するのかもしれない。
いや、確かに存在する。
オスクリダドは無限次元の圕の圏、超限の圕の圏、負の次元の圕の圏、
文字次元の圕の圏を旅していた。
この次元で消えたティエラ、
つまり星筆の勇者を探していた。
オスクリダドは虚数次元にたどり着き、
多くのドメインが逆元のレルム、海、非負のレルムからなる事を理解した。
海にてオスクリダドは、
空事象を経験する。
時は事象と余事象からなり、
余事象の時を持つ、同じ時間と同じ空間の異なる時を持つ時空を平行世界と呼ぶが、
どの平行世界にも存在しない事象が空事象だ。
そして排反事象は同時には起こりえない。
かつて文様の魔術師は、
旋律の城廓にて、超球を固有の鍵とする、
レヴァリエ空間を観測した。
それから旋律の城廓は、超球の城廓と呼ばれるようになった。
差とは考えている対象から異なる集合の因子を消し去る演算だ。
空間に於いても同じような操作は存在し、
空間から異なる領域分、その空間を消し去る事が可能だ。
集合体は演算を持つ集合だ。
魂が旅を続ける中、心が感じる感情は、
魂に記憶された。
フラクタルの花式は、
フラクタルの花を表す。
戦闘には勝利条件と敗北条件が設定されている。
フラクタルの花を愛でるアポリアは、
争いの原因だとする属性の冠を破壊した。
これによりすべての魔術師は魔力を失う。
水月は水鞠の町出身の人物だ。
玄奥への矩形に繋がる、竹林の町にある、
圕の圏の部分圏にて、霏々の玄奥への矩形への道が見つかる。
離散圏にてルベライトとパルマコンは、
油条を食する。
竹林で水月は、
湖に移る自身の姿を見やる。
自己相似の森にて、
第Ⅳの因子をまき散らす魔物を討伐するアリスは、
離散圏にたどり着く。
一方、オスクリダドとティエラは、
霏々の逆元の層にて、
継承物を創造して、迫りくる暗黒と交戦する。
『虚無』は未知のエネルギーを圧縮し、
魔物を呼び出す。
そうして"迷宮"は出現する。
迷宮は最大100層からなり、
ティエラとオスクリダドはこれを攻略する。
迷宮内の各層では、ティエラとオスクリダドに効果を付与する。
そして止まった時間の中では、
誰もが間隙時空に入るのだ。