かつて閉世界は一元体の構造だった。
そこに加減乗除が生まれ、有理を成した。
最初の属性である闇が生まれ、
逆元である光が生まれた。
それは起源の純因子であり、
やがて小数にたどり着いた世界は、
有理から無理へと完備化された世界、
実の世界となった。
そして虚の力は流れ込み、
理と集の理を内包するようになり、
多くの代数の成すレルムは構築された。
人々は魂を手に入れ、
代数の子 リンは誕生した。
集は位相を成し、
世界に開と閉、離散と連続を齎す。
収束と発散は極限を齎し、有限の世界から無限へと完備化される。
最初の虚構は生まれ、
諸概念は境界を持つようになる。
心と心の境界によって、自と他を区別し、
そして...
「お前がコンタミネーションを引き起こした パルマコン」
コンタミネーションによってコンタミナント 魔皇が生まれる。
魔皇は魔力と妖力、霊力と呪力を以って、
世界に力を齎した。
だがコンタミナントが最初の矛盾を齎すと、
非正則時空となり、運命は終焉転調に至る。
「閉とはハイポとは秩序であり、理のみが世界を構築しうる」
リンは無の力を扱い、
完閉なる次元の空間にて、
レルムを構築した。
「零元、吸収元、始にして終たる鍵」
総虚、総実、
月蝕の刻に魔皇の使者は降臨する。
春がやってきて、
夏がやってきて、
秋がやってきて、
冬がやってくる。
結び目の大陸にて、
ハッカー集団は彁の魔皇を用いて、
ウィルスを生み出した。
魔術師たちは非可換空間にたどり着いて、
非可換獣と交戦した。
裏数の代数による術式を構築すると、
非可換空間に結び目が出現する。
代数を成す公理たちはレルムを成す。
群の世界、環の世界、体の世界にて、
天体は旋転した。
園囿は属性によって構築される。
園囿にたどり着いたベガは、園囿を探索する。
位相空間として等しい空間は、
同相である。
結び目の城廓にはパーティションと呼ばれる場所が存在する。
同相のレルムにて、
巡回する時空を成した。
巡回時空は周期時空とも呼ばれ、
やがてモジュラー時空となった世界にて、
パッチングするベガは演奏する。
術式はスキルを発動するための式であり、
方式はスキルの成す定理である。
公理はスキルに"類型"を齎し、
類型が失われると、スキルの実行場所であるレルムに矛盾が生じる。
矛盾は純因子に干渉し、非正則なる因子や時空を成す。
即ち類型の崩壊は、ガーブルドや歪みを齎す。
スキルは効果を持つため、
術式もまた効果を継承する、
効果が一定の性質を示す時、
環や群、体として分類される。
術式の部分式を部分術式と呼び、
幽字などの記号によって、レルムは基底を構築し、
次元を獲得した時空はスキルを実行する。
演算物内では定理の世界が構築され、
演算はスキルを成す。
珠玉は演算物とみなされ、
巨大構築物を珠玉で演算し、
巨大構築物は構築物生命力つまりHPが定義される。
定義時、定義が矛盾を成すと類型が失われ、
定義が存在しないと未定義を成す。
再び定義する事を再定義と呼ぶ。
時空に色が定義されていて、
色空間上の因子を持つとき、
時空内で撮影が可能だ、
撮影機は定理によって構築され、
連続で撮影するスキルを"連写"と呼ぶ。
撮影方式には画像の撮影と動画の撮影が存在し、
撮影者は露出を調整した。
フィオーリは撮影機にレンズを装着し、
ティルトシフトの技法を使って撮影する。
不軌のハッカー集団は、
脆弱性を利用し、結び目の城廓に対するマルウェアを構築する。
マルウェアはウィルスを成し、
不軌のハッカー集団は管理者権限を獲得する。
カオリは巨大構築物に戦闘を委任し、
受任した巨大構築物とハッカー集団は交戦する。
ティエラは召喚された彁の魔皇と交戦する。
彁の魔皇はバフを大量に獲得し、
ティエラは勇者のグレイヴを構築する。
「モジュラー時空で何ができる?」
「せっかくパルマコンがコンタミネーションを引き起こしたのに」
モジュラー時空では各モジュールがケーブルを通して、
その量が変化する。
力は量と権限を獲得する。
つまりセントラル・クォーツ、結び目の鍵、冠には莫大な量の力が付与されている。
園囿は属性を基底とするレルムであり、
力を吸収した魔龍は降臨した。
魔龍は霏々のコンタミネーションで召喚されたコンタミナントで、
莫大な属性の力をその身に宿している。
魔龍の息によって、3那由多の星々が破壊され、
魔龍を見たティエラは魔皇の時を思い出した。
ハッカー集団は管理者権限を奪う事によって、
再びこの世界にコンタミネーションを引き起こした。
フィオーリは撮影機が写した魔龍の姿を、
結び目の城廓各地のデバイスに共有した。
魔龍の降臨によって、
獣のドメインの属性エネルギーに超冪が作用され、
獣属性の爆轟が引き起こされる。
「第Ⅱのコンタミネーションか、真空崩壊まであとどれくらいだ?」
「コンタミネーションによって世界は完備化される」
真空崩壊によって第零因子が出現すると、
世界はコモディティ化される。
そして情報量の上限が解放され、
全ての存在がコンタミナントとなる。
無矛盾なる非類型の効果は発動し、
究極の零元のグレイヴを継承した噩噩が、
魔龍に攻撃する。
情報量が上限に達すると、
世界の力は失われる、
それゆえ、コモディティ化を引き起こして、
情報量の上限を上げるしかない、
それは誓約であり、
かつての契約である。
人々は莫大な力を手にし、
秩序は崩壊する。
再び次元の呪いと零元の争いは発生し、
魔皇の悲劇が再び...!