位相が生まれて1000年。
原初の幾何レルムは位相空間を成し、
始まりの時空を成した。
それから時がたち、
裏数の世界の王は階乗を名乗り、
境界を元に世界を完備化しようとした。
この世界は始まりの圏の固有の鍵から完備化した世界。
永い時間で見ればこれも1つの時の結び目に過ぎない。
時の節目は終焉を迎え、
新たな起源を呼ぶ。
始まりの圏。
その図書館には原初の属性から完備化された世界が存在した。
勇者は学ぶ。
魔法は幽字と術式を最初に学び、
次に時空とドメインを学ぶ。
そして圏と圕を学び、
最後に位相を学ぶ。
そして原初の属性の世界で、
第Ⅰカヴンの王は、
離散の管理者と交戦する。
連続と離散の世界で、
2人の王は、
互いに違う未来を視る。
離散と連続が共存する世界は訪れないのだろうか。
時が芽生えてから、空間は異なる時を抱くようになる。
空間には距離が存在する。
密の冠を持つ王は、
密の権能を以って、
距離を0とする。
疎の冠を持つ王は、
疎の権能を以って、
あらゆる点は孤立する。
それは位相の1つの特性に対する権能だ。
開と閉から時空を記述する。
開は境界を持たず、
閉は境界を持つ。
時もまた境界を持ち、
有たる対象は境界を超える事は出来ない。
閉の境界には扉があり、
鍵は扉を開く。
扉が開を成すと、
その対象は"解放"される。
時空の中で対象は、
凹を成し、時に凸を成す。
過去の空間は、
零次元であり、
そこから世界は無限次元へと構成された。
時空内の対象は、
内と外という概念が存在する。
対象が創造され、
対象が完全ではない場合、
対象は完成される。
対象を完備化していて、
かつ完成していない場合、
対象を構築中と呼ぶ。
対象が創造される前は、
対象は無だ。
心と心は触れ合い、
喜怒哀楽を有し、
繋がる。
結び交わるとは繋がりを持つ事だ、
かつての第Ⅰカヴンの王であるオスクリダドは、
絶対真空内の接続物と結び交わる。
結び目の城廓の構築は困難を極めた、
人々は違う正義を有し、
善意に対する受け取り方も異なる。
絶対真空に舞い降りるリンは、
吸収の鎧を装備する。
ウェアラブル魔術デバイスは現場の状況を報告する。
吸収の鎧の内部にフレキブルウェアを着用する。
凪の王はこの凪の城にて、
幽字を描いた。
「覚醒せよ」
星筆は砕け、
ルナの筆とソルの筆となる。
リンはルナの筆を使用し、
リシュはソルの筆を使用する。
幽六花と歪冪花は咲き、
凪の城の絶対真空内で、
律動を蓄積する。
ソルの筆は日の力を有し、
ルナの筆は月の力を有する。
リンとリシュは双翼を開き、
第Ⅱ形態に入り、
空中で正軸体弾を放つ。
リンとリシュが魔法を使用するたび、
力をチャージする。
そして律動が解放され、
ルベライトは凪の書を、
周期の下に完備化した。
この世界では、
凪の外の世界に出る事は出来ない。
凪の世界で、
リンとリシュは、
粽を食べていた。
そしてリンとリシュは、
凪の城を走り回り、
そんな一日を繰り返す。