2022年11月26日東洋学研究所 研究所プロジェクト研究発表会

東洋大学東洋学研究所

研究所プロジェクト・研究発表会(オンライン)

 

日時 :2022年11月26日(土) 午後2時00分(14:00)開会
          (オンラインで開催)

プログラム
14:00~14:05 開会の辞

14:05~14:55
「真実ノ教」における注入的な徳と獲得的な徳
    大野岳史 客員研究員

 発表要旨
 ペドロ・ゴメス『講義要綱』第三部はキリシタン時代の教理書であり、トマスの徳倫理学に倣って徳を注入的徳と獲得的徳に分けている。和訳「真実ノ教」は、注入的徳の例として対神徳を、獲得的徳の例として枢要徳を提示している。しかしこの区分はラテン語原文にはなく、枢要徳のうちには注入的なものがある。この発表では、「真実ノ教」における注入的な徳と獲得的な徳の区分をまとめ、愛徳(カリタス)との関連を考察する。

(10分休憩)

15:05~15:55
こんちりさんの救い ―― 近世日本における信仰実践の変容
    菊地章太 研究員

 発表要旨
 キリスト教の布教が公認されていた時代に日本人を信仰に導いたのは『どちりなきりしたん』であり、禁教令のもとで潜伏した信者を支え続けたのは『こんちりさんのりやく』であった。「こんちりさん」をおこなう。それは深く懺悔することである。懺悔することで犯した罪はゆるされる。先に逝った親兄弟まで救いにあずかれる。もちろんそんなことはどこにも書いてないが、案ずるには及ばない。日本人にはあまりに自明な心情がその背後にあったのだから。もはやヨーロッパのキリスト教からすれば完全な逸脱である。伝来から半世紀が経過すると、いかなる舶来思想も日本人の血肉に染み込むように受けとめられていく。


15:55 閉会の辞 (16:00終了予定)


※2021年度より、本研究所の研究所プロジェクトとして、相楽勉研究員を研究代表者とする研究「西洋思想の受容と日本思想の展開―キリシタン時代と明治期以後―」が進められています。今回の研究発表会は研究成果の発表となります。どうぞふるってご参会ください。

ご案内PDF 20221126

○本研究発表会は、オンライン(Zoom)にて行います。参加費無料ですが、申し込みが必要です。
○申し込み方法:toyogakuアットマークtoyo.jp(toyogakuの後に@を入れてください)宛てに11月25日までにメールをお送りください。
    メール本文には、「名前」「住所」「電話番号」の記載をお願い申しあげます。折り返しZoomミーティング情報をお知らせします。

○お問い合わせ先 東洋大学東洋学研究所 〒112-8606 東京都文京区白山5-28-20  電話番号 03-3945-7483