夏王朝から文化大革命後までの中国の歴史をおさらいできる良書。漢民族と騎馬民族の対立、相互の侵略、融合などダイナミックな中国大陸の歴史を一望できる。もちろん騎馬民族だけでなく大和、琉球、朝鮮、その他少数民族との関わりもおもしろい。歴史的にみて、「中国人」という言葉は「日本人」という言葉よりも複雑な背景をもつということが理解できる。他国を考える時、どうしても自国の歴史の型や価値観に当てはめがちであるが、そのようなバイアスのもとでは多くの見落としや誤解が生じてしまうことにも気づけるだろう。