第183回
【日時】12月2日(土)15:00~18:00
【講演者】ニール・シーマン (RIWI社 CEO)
小野沢輝道 (株式会社クロス・マーケティング)
【タイトル】ビッグデータからスマートデータへの移行と謙虚さ(Humility)の重要性
【発表者】ニール・シーマン (RIWI社 CEO)
【要旨】
世界中の一般のインターネット利用者からランダム抽出する新しい調査手法の特許とそれを提供するグローバル・テクノロジー・プラットフォームを持つRIWI社は、2016年の米国大統領選挙でのトランプ氏の当選、イギリスのEU離脱(ブレグジット)を決定づけた投票率モデル、2011年アラブの春のムバラク政権の崩壊などを正確に予測した。そして2016年のイタリアの憲法に関する国民投票では、得票率の厳密な数値まで的中させた。RIWI社のテクノロジーは、変化し続ける世界で発生するリスクを正確にリアルタイムに測定する。
RDITによるこれまでの世界規模のメンタルヘルスやパンデミックに関する学術研究から、効果的な予測のためには「謙虚さ(Humility)」が重要な要素となることがわかってきた。
「データが大きくなればなるほどベターである」とか「ランダム性のない抽出フレームでの『代表性』といった古い概念でヒューマンエラーをなくす」などという考えは誤りである。
本講演では、あらゆる予測において必要な「仮説へ問いを立てる力」や「知識の限界の理解」に役立つ基礎科学の方法をご紹介したい。
RDITは下記ホームページ内でも紹介されています。
https://www.cross-m.co.jp/column/lab/new_era_research/
【タイトル】インターネットリサーチの学術利用についての現状と留意点
【発表者】小野沢 輝道 (株式会社クロス・マーケティング)
【要旨】
社会調査をめぐる環境が変化するなか、インターネット調査の学術利用が増えています。インターネットリサーチは、標本の代表性などに課題があるとされる一方で、スピーディーかつ低コストな標本の回収等の新たな価値を研究者に提供しています。
過去学術案件を200本以上の経験と、100人以上の研究者へのヒアリングから得た
インターネット調査の学術利用についての現状と留意点の紹介をしたい。