(1)はじめに
mbedというマイコンは,開発環境がウェブにあるというこれまでにないコンセプトでマイコンの開発が行える比較的新しいマイコンキットです.プログラムはC言語なので多くの人にとっつきやすいと考えられます.偉そうなこと書いていますが私も初めて使うので,その備忘録としてmbed入門を残します.
(2)使ってみよう
1. 最近はやりのマイコンmbedを購入しました.スイッチサイエンスから通販で購入可能でmbed NXP LPC1768が本体5800円です.USBケーブルと本体が入っていてパソコンにつなげるとすぐに利用できます.
2.USBをつなげてパソコンをさした状態の写真は下記です.
3.USBを挿すと下記画面のようにドライバがインストールされてUSBメモリのように外部記憶装置として認識されます.
4.それでは,mbedを動かすためにmbedのホームページに行きましょう.
mbedがマウントされたフォルダにあるhtmlファイルをダブルクリックしてください.
ログイン画面にリンクします.
まず,ユーザー登録しないとHP上の開発環境は使えませんのでログイン画面に移動する必要があります.
ちなみに,
が本家のHP(下記)のトップで右上にある「Login or signup」を押してログイン画面へいくことも出来ます.
5.移動先のログインページは下記の通りです.初めての場合は右側の「Sinup」をおしてユーザ登録を行います.
mbedを持っていない人はユーザ登録ができません.mbedの本体のIDを確認しながら作業が行われるようです.
「Login or signup」から移動したのでは認証がされないようなので,mbedがマウントされたフォルダにあるhtmlファイルをクリックしてsinupの画面に移動するとマイコンが登録されるようです.
6.必要事項の登録が終わったらサンプルプログラムを動かしてみましょう.ログインした後は下記の画面が最初に現れると思います.この画面のHelloWorld.binを押すと同じ名前のファイルがダウンロードされますので,そのファイルをパソコンにマウントされたmbedにコピーしてください.Eドライブとして認識されていたらE:\にコピーすればOK.
7.それでは,プログラムを実行してみましょう.mbedの上にあるボタンを押すと本体上部のLEDが点滅します.
8.サンプルを実行しただけでは意味が無いので,ソースからコンパイルしてみましょう.
ログインしたはじめのページにあった「GettingStart」を押して,「Handbook」のページに行きましょう.
このページの「Getting started with mbed」の項目にある「Creating a program」を押すと下記のページが現れると思います.
先ほどのHelloworld.binのプログラム内容が書いてあります.
開発環境ページを立ち上げた後に書き写してもいいのですが,もっと簡単にソースの表示がある枠のHelloWorld - main.cppの右横にある「>> Import this program」を押すと開発環境にこのソースを取り込んでくれます.
9.ソース取り込み後の画面は下記のようになります.
main.cppをダブルクリックするとソースを見ることができます.
10.先ほどはLED1が点滅していましたのでLED4に変更すると反対側の端のLEDが点滅するようになります.wait()の引数は秒なので数字を変えて点滅の速度も変えてみましょう.コンパイルボタンを押すとプログラムがコンパイルされHelloWorld_LPC1768.binが生成されます.
そのファイルをmbedのマウントされているフォルダにコピーしてmbed上のボタンを押すだけでプログラムが実行されます.
11.これだけではつまらないので,handbookのホームにある「Getting started with mbed」の「Communicating over USB Serial」を試します.Communicating over USB Serialをクリックすると下記のページが表れます.ここにあるソースを,先ほどのHelloWorldのmain.cppにコピーして上書きしてしまいましょう.
12.プログラムをコンパイルして,同じくmbedのフォルダへコンパイル後に生成されたファイルをコピーすれば良いのですが,これだけではmbedはパソコンとシリアル通信をすることができません.パソコン側にmbed都のシリアル通信をするためのドライバをインストールしましょう.下記のアドレスへ移動してみてください.http://mbed.org/handbook/Windows-serial-configuration
このページにある「Download latest driver」を押すと最新版のドライバがダウンロードされます.2011年11月11日現在はmbedWinSerial_16466.exeが最新バージョンです.
13.ドライバインストール後にUSBからの情報を見るためには,シリアル通信を見ることの出来るソフトが必要です.VISTAやWindos 7にはハイパーターミナルが無いので「Tera Term」のようなソフトをダウンロードして下さい.デバイスマネージャでmbedのCOMポートの番号をチェックして,teratermでシリアルポートと通信しましょう.
14.mbedの上面にあるボタンをクリックするたびに,シリアルポートを接続したウィンドウにHelloWorldの文字が出力されます.
15.以上で,入門編は終了です.動作確認だけでしたが,ソースの中身はかなり短く解説する必要もなかったかと...独自のプログラムを作ったら新たに紹介したいと思います.
最初にも断りましたが,この記事にはオリジナル要素が全くありません.インストール時のメモとして残してあります.