第33回Quricon(2020.1.20)

第33回Quriconを開催しました

ネオ・キュリコニズム

~九大で 好奇心を ともに~

2020年1月20日(月)

17:30 開会(17:00開場) 20:00頃閉会

中央図書館4F きゅうとコモンズ(イーストゾ

ーン)

開催概要

2011年に理学部で発祥したQuriconは,全学規模の学際交流企画に発展しました。

そして迎えた2020年。

Quriconは,これまでの歴史をふまえて,新たな歴史を歩み始めます。

これまでよりもいっそう,参加者も主体的になれる会に向けて,

演者公募制を採用し,会の構成もリニューアル・パワーアップしました。

それに伴い,Quriconに新たな意味を見出しました。

それが,「九大で 好奇心を ともに」

Q=「九大」

[c]uri= curious 「好奇心の強い」 , curiosity 「好奇心」

con= 「ともに」(=com-)

九大の中で,異分野の人とともに学問,人間について語りたい。

九大生の研究や企画力を使って,九大でしか出来ない学問空間をつくれないか――

Quriconは,このような願いやアイデアを形にする仕掛け人の一団です。

九大ならではの科学コミュニケーションの場が,ここにはあります。

新たなQuriconを作る主人公は,あなたです!

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開会後,司会が趣旨説明をします!

まずは,アイスブレイクで自己紹介タイム。

初対面ですが,アイスブレイクで多少緊張がほぐれた雰囲気になりました!

(今回,多くの方々にご参加いただきました! 4つの島がかなり埋まってます!)

(1)プレゼンタイム

今回,初めて演者を公募しました。応募していただいた方のなかから,

面談・打ち合わせを経て,以下の4組の演者の方に研究をプレゼンしていただきました!

大きな特徴は,これまでよりもフレッシュな方々が集まったことです。

これまでで最も若い演者記録(?)として,学部4年の方が何回かありましたが,

今回は学部1年の方が2人も!

皆川 慎太朗さん(理学部地球惑星科学科 4年)

き裂の相互作用と成長 ーなぜそこで割れたのかを考えるー

地惑に入ったけれども,物理学に強い関心をもった皆川さん。

そこで出会ったのが地震に関連するき裂の現象でした。

き裂がどこでどのように割れるのか,

そしてどのように大きくなるのかをご紹介いただきました。

センター2号館のき裂の例などがわかりやすい例でした

(まだ2年も経ってないイーストゾーンの地面もき裂ができてますね…笑)。

酒井 レナさん(共創学部 1年)

例の脳の障害と線維筋痛症,

一気に治療する方法を開発できるかも?!

大学に入る前から様々な文献・論文を読み,

強い好奇心で調べてきた成果をご報告いただきました。

ふつうに考えたら結びつかないもの同士が結びつく可能性を披露していただきました。

このような学際性は,Quriconの目指すところでもありますが,

共創学部だからこそ能力を発揮できるかもしれませんね!

さらに,節々に聞き手への配慮があふれた,

印象に残るようなプレゼン方法も特徴的でした。

劉 歓緒さん・郭 雯さん

(人間環境学府行動システム専攻 修士1年)

些細な言語表現の違いで不正行為の抑制力は異なるのか

―新たな時代の追試研究―

今回唯一となった大学院生の発表です。

心理学の世界で議論になっているという論文不正,そして「再現可能性」の問題。

その検証として,現在進められている心理学実験の途中経過をご報告いただき,

最新の研究に触れることができました。

名詞と動詞の違い,英語と日本語の違いなど,

心理学ではなく言語学など幅広い分野にとって示唆に富む研究かもしれませんね!

科学の不正は,あらゆる科学に取り組む人に関わる問題ですね。

前田 航希さん(理学部数学科 1年)

ボードゲームの世界へ 〜日常に潜む数学〜

最後の発表は,2人目の学部1年生の発表で,

ボードゲームと数学に関わるものでした。

ボードゲームは単なる遊び? いえいえ,大きく数学と関わることを,

ボードゲームの種類による魅力や楽しみ方を紹介しながら披露いただきました。

開発者には数学者も多いことは驚きでしたし,

さかんなドイツや北欧では,開発者が職業としてふつうに成り立っているなど,

社会における位置づけが異なっていて,人文社会系の学生にも親しみやすいものでした。

みなさんプレゼンタイムを楽しんでいただけたようです!

(2)コミュニケーションタイム

今回,パワーアップした目玉の一つが,コミュニケーションタイム。

従来の第二部にあたる研究交流会の名称「コミュニケーションタイム」を踏襲しながら,

ただ単に演者と参加者,参加者同士が話すだけではない場に生まれ変わりました!

・ウォームアップ(関心事を書き留める)

今回の発表を聴いて考えたこと,そして今回の発表に限らず,

日頃考えていること,学習・研究上の悩みなどをワークシートに書き込みました。

・グループトーク

5~7人の「島」それぞれで,ワークシートに書いた内容を話し合いました。

それぞれの島には1組ずつ演者さんがいらっしゃるので,

それぞれの内容から出発したトークが多かったようです。

・シェア(グループトークの内容を全体共有)

それぞれの「島」ごとに「リポーター」を決めて,話した内容を全体で共有しました。

(Quricon委員がシェアの内容をホワイトボードにメモしました)

「なるべく多くの参加者と交流する」というこれまでのコミュニケーションタイムを,

「グループでじっくりと話したうえで,みんなの関心を全体で共有する」

という形にしてみました。

これから試行錯誤が続くかもしれませんが,

これまでの良いところを残しながら,

新たな形のQuriconを創造していければと思います!

演者の皆さん,そして参加者の皆さんありがとうございました!

写真提供:九州大学附属図書館事務部学術サポート課学習・研究支援係