第21回
第21回 量子情報関西 Student Chapter
ご参加いただきありがとうございました!
日程
2016年12月1日(木)
場所
京都大学桂キャンパスAクラスターA1棟3F大会議室
主催
量子情報関西 Student Chapter
参加申請〆切
12月1日(木) 当日参加歓迎
講演会
田中 陽 氏 (自然科学研究機構分子科学研究所 光分子科学研究領域光分子科学第二研究部門)
「光格子中のリュードベリ原子集団を用いた超高速量子シミュレーターの開発」
「量子多体問題」は現代科学における中心課題の一つである。その知見を深める為、我々は数万原子からなる量子多体系を1ナノ秒よりも短い時間スケールで近似なしに計算可能な「超高速量子シミュレーター」の開発を進めている。これまで我々は光双極子トラップ中で乱雑に配列した極低温リュードベリ原子からなる多体系のダイナミクスを「時間領域ラムゼー干渉法」を用いてアト秒精度で観測・制御する手法を確立してきた[1,2]。さらに整然と配列した固体結晶を模擬するため、最近我々は三次元光定在波(光格子)の各サイトを単一原子が占有するモット絶縁体状態[3]を実現した。本発表では超高速量子シミュレーターの基礎概念と、その実現に向けた近年の実験の進展について紹介する。
[1] N. Takei, C. Sommer, C. Genes, G. Pupillo, H. Goto, K. Koyasu, H. Chiba, M. Weidemüller and Kenji Ohmori, Nat. Commun. 7, 13449 (2016).
[2] C. Sommer, G. Pupillo, N. Takei, S. Takeda, A. Tanaka, K. Ohmori and C. Genes, Phys. Rev. A 94, 053607 (2016).
[3] M. Greiner et al., Nature 415, 39 (2002).
田家 慎太郎 氏 (京都大学大学院理学研究科 物理学第一教室 量子光学研究室)
「光Lieb格子中の冷却Yb原子のダイナミクス」
冷却原子系はその高い制御性により少数、多体系物理の研究において大きな成功を収めてきた。とりわけ、系の多くのパラメータが動的に制御可能であることから多様な量子ダイナミクスの観測が可能となっている。我々は、Lieb格子として知られる2次元格子構造を光格子によって実現し、特異な格子構造に起因する量子磁性を研究することを目標にしている。本講演では、光Lieb格子中に導入した縮退Yb気体のダイナミクスに関する最近の研究成果を紹介する。まず、ボース凝縮体の副格子間ダイナミクスの観測と、それに基づいた相互作用により変化するするバンド分散の決定について述べる。次に、フェルミ気体によるダイナミクス、特にトンネリング振幅の断熱制御に伴う空間的に離れた2つの固有状態間の遷移(Spatial Adiabatic Passage: 空間断熱移送)の実現について解説する予定である。
研究室見学
竹内研究室
ポスター発表
発表者の募集は終了いたしました。
現在発表者を募集中です。発表を希望される方は、参加申し込みの際に発表タイトルをお知らせください。
野原 紗季 (京都大学竹内研究室)
「適応量子状態推定実験の高速化」
富田 隆文 (京都大学高橋研究室)
「Dissipative Bose-Hubbard system with cold atoms in an optical lattice」
山中 修也 (京都大学高橋研究室)
「量子気体顕微鏡を用いた光格子中単一Yb原子の量子フィードバック制御の開発」
小沢 秀樹 (京都大学高橋研究室)
「Intra-sublattice dynamics of ultracold atoms in an optical Lieb lattice」
小林 政友 (京都大学宮寺研究室)
「Coexistence in "bit-like" Generalized Probability Theories」
竹内 勇貴 (大阪大学井元研究室)
「Blind Quantum Computation against collective noise」
水谷 明博 (大阪大学井元研究室)
「量子インターネットにおける量子通信の理論限界について」
懇親会
宝や桂本店(3500円/人)
http://bgr.co.jp/katsura/index.html
スケジュール(予定)
参加申し込み
参加登録は終了いたしました。
登録フォームより参加申し込みください。
今回は遠方から参加いただく方への旅費補助は行なわない予定です。 予めご了承ください。
世話人:清原孝行(京都大学工学研究科 竹内研究室) t_kiyoharaあっとまーくqip.kuee.kyoto-u.ac.jp