著者 若松 英輔
4.1 5つ星のうち 4 カスタマーレビュー
ダウンロード幸福論無料のePub若松 英輔 - 内容紹介 幸福はどこにあるのか? 幸福の小さなきらめきを静かにつむぐ。 『詩集 見えない涙』につづく待望の第二詩集。 忙しすぎては いけない 大切な人に 会えなくなって ひとりで困っているのを 見過ごしてしまう 忙しそうに していると 心を 開いてくれるはずの人が いつの間にか 黙ってしまう (「多忙な人 」より) 内容(「BOOK」データベースより) 幸福の小さなきらめきを静かにつむぐ。『詩集見えない涙』につづく待望の第二詩集。 商品の説明をすべて表示する
以下は、幸福論で最も役立つレビューの一部です。この本を買うか読むかを決める前に、これを検討する必要があるかもしれません。 この詩集には「幸福」をゆるやかな焦点として響きあった33編の詩が綴じられています。どの詩も、真夜中の静けさを流れる風のおとのように、いちど黙してみなければ聴こえてこないひびきが掬い上げられていて、読むひとは、机のなかに大切にしまっておいた古い手紙をよむような、そんな心地がするでしょう。美しいものが存在しないのではなくおのれのことでいっぱいのこころには世界が 美しく映らないだけなのに「遍歴者」という詩のなかにこんな一節がありました。「おのれのことで/いっぱいの/こころ」がほどけたとき、そこにしずかに流れ込んでくる詩情、詩人はそれをじぶんのこころの余白にひびかせて、ていねいに紙上に映しとってゆく。聴こえたことがそのまま言葉になるような、あるいは、聴くことがそのまま書くことであるような、そんな純度の聴きかたで、詩人は心の耳をかたむける。そこにはこんな言葉がひびいているようです。あなたが一度でもわたしの詩を声にだして 読んでくれたなら言葉は 青い風になって神々のもとにも 届くのに「青い風」と題する詩です。詩人はじぶんにとどく詩情のひびきに「声」を織りあわせてゆく。自分に届いたおもいをひびかせて、もう一度「声に出して読んで」みる。それは、日常のなかで交わされる素朴な言葉のなかにこそ、幸福はあるのかもしれないからです。「また 明日」愛する者にそう 語るときにも無尽のおもいを込めてよい「緋(ひ)の言葉」と題する詩のなかで詩人は、「明日を/約束された者など/どこにも/存在しない」につづけて上のようにうたっています。「無尽のおもい」の込められた素朴なひとつの言葉、本詩集にあつまる詩はそういう言葉たちです。「また、明日」そんなあたり前の言葉をいえることが、実はぜんぜん当たり前ではないことに気づくとき、日常の言葉は「青い風」となって、私たちのこころを充たすというのです。 昨年の詩集『見えない涙』の姉妹編と体裁だが、むしろ以前に出された随筆集『悲しみの秘義』に通ずる者を強く感じた。技巧を凝らさず、シンプルな言葉の雫が森厳な癒しをもたらす。 Tags:幸福論PDFダウンロード幸福論PDF幸福論のePub幸福論ダウンロード幸福論オーディオブック幸福論ダウンロードブック幸福論発売日幸福論試し読み幸福論ネタバレ幸福論amazon幸福論download幸福論kindle