2015/02/13(金) 豊岡で精巧な箱式石棺出土
兵庫県豊岡市日高町山本の西垣古墳群で、4世紀後半ころの円墳(直径30m)から精巧な箱式石棺二基が見つかった。(県町づくり技術センター発表)
鉄剣、鉄製斧や鎌、工具類など14点の副葬品があり、被葬者はそういう工具を使った生産集団の長だったのではないかと想定される。石棺はいずれも長さ約2m、幅約50cm、深さ30cm。同じ豊岡市上陰で切り出された凝灰岩を削って大きな一枚岩に加工した上で組み合わせていた。
★石棺といっても後世のように石をくり抜いたものではなく、四枚の板石にして組み合わせ長方形にしている。底があるのかどうかは書いていない。写真を見ると、一つの石棺では底に小石を敷き詰めているが、もう一つは土のようである。蓋石は粘土で封じられていて、土などは流れ込んでいなかったという。
四世紀後半といえば、大和朝廷の初期、2~3代目である。かなり鉄器が普及していたことがわかる。天之日矛の居住地とされる出石の西方10 kmくらいなので、同系かもしれない。