趣旨
補償光学は乱れた光波面の位相を補正する技術である。地球大気のゆらぎの乱れ
を補正することで地上望遠鏡からでも回折限界の解像度を実現することができる。
すばるやTMTをはじめとした大型望遠鏡では補償光学装置は必須技術として発展
してきた。一方で補償光学装置の構成要素部品が比較的安価になったことで大学
の研究室単位でも研究開発が可能になってきており、新しいアイデアや実証実験
といった試みが多くなされるようになっている。
この研究会は様々な研究テーマやプロジェクトで補償光学装置の開発に携わる
研究者が一堂に会して議論を交わす機会を提供する。これを契機として有機的な
情報交換ネットワークを構築し、各々の研究開発の発展を促進する。
この研究会では議論に重きを置いています。また学生の発表を奨励しています。
これから補償光学の研究を始めたい人も歓迎です。
参加をご希望の方は、開催担当世話人までご連絡下さい。
大金:Hajime.Ogane_at_anu.edu.au
大屋:shin.oya_at_nao.ac.jp
峰崎:minezaki_at_ioa.s.u-tokyo.ac.jp (会場担当)
※_at_は@に変えて下さい。
プログラム
日時:2025/9/6 (土) 9:00-17:10
開催方法:会場での対面とZoomによるハイブリッド開催
会場:東京大学天文学教育センター講義室(三鷹)
※リモート参加の接続情報は開催担当世話人にお尋ねください。
9:00-9:20 寺尾航暉 「マイクロレンズアレイの表面形状評価と光学性能シミュレーション」(国立天文台)
9:25-9:45 楢山愛乃 「ULTIMATE-START : LTAO 開発の現状報告」(東北大学)
9:50-10:10 田邊ひより 「ULTIMATE-START:すばる望遠鏡レーザートモグラフィー補償光学のトモグラフィー波面推定の性能評価」(東北大学)
<休憩 >
10:25-10:45 米田謙太 「高コントラスト観測技術 Speckle Area Nulling 法と Coherent Differential Imaging on Speckle Area Nulling」(宇宙科学研究所)
10:50-11:10 山本広大 「系外惑星撮像装置SEICA開発:進捗報告」(京都大学)
11:15-11:35 鍵谷将人 「ハワイ・ハレアカラ東北大60cm望遠鏡可視補償光学による水星大気の昼間観測」(東北大学)
11:40-12:00 野田緋奈子 「惑星モニター観測用多層共役補償光学系における補間による反応行列のモデル化」(東北大学)
<昼食>
13:20-13:40 斉藤嘉彦 「NICTにおける補償光学系に関する研究開発」(情報通信研究機構)
13:45-14:05 中村健太 「衛星-地上間光通信のためのNICT本部での補償光学実験-BHEXを見据えて-」(東京大学)
14:10-14:30 米田 隼 「波面揺らぎの移動を利用したLGS uplink jitter の変化の推定」(東京大学)
<休憩 >
15:35-15:55 樽田 順 「フレキ基板を用いたボイスコイルDM」(京都産業大学)
15:55-16:10 まとめと議論
16:10-17:10 開催地実験室見学
*講演時間は20分(講演15分+質疑応答5分)です。
*講演中の質疑応答も歓迎です。
*スムーズな講演者交代のため5分間の緩衝時間を設けております。
*当日の進行・調整次第で講演時間が多少前後することをあらかじめご承知おき下さい。
[懇親会]
前夜9/5(金)に開催を予定しております。参加ご希望の方は開催担当世話人まで連絡をお願いします。
当日の参加者リストに記載された順、敬称略
開催担当者
大金 原(オーストラリア国立大学)、大屋 真(国立天文台)、峰崎岳夫(東京大学・会場担当)