趣旨
補償光学は乱れた光波面の位相を補正する技術である。地球大気のゆらぎの乱れ
を補正することで地上望遠鏡からでも回折限界の解像度を実現することができる。
すばるやTMTをはじめとした大型望遠鏡では補償光学装置は必須技術として発展
してきた。一方で補償光学装置の構成要素部品が比較的安価になったことで大学
の研究室単位でも研究開発が可能になってきており、新しいアイデアや実証実験
といった試みが多くなされるようになっている。
この研究会は様々な研究テーマやプロジェクトで補償光学装置の開発に携わる
研究者が一堂に会して議論を交わす機会を提供する。これを契機として有機的な
情報交換ネットワークを構築し、各々の研究開発の発展を促進する。
この研究会では議論に重きを置いています。また学生の発表を奨励しています。
これから補償光学の研究を始めたい人も歓迎です。
参加をご希望の方は、開催担当世話人までご連絡下さい。
大屋:shin.oya_at_nao.ac.jp
※_at_は@に変えて下さい。
プログラム
日時:2025/3/21 (金) 9:30-16:30
開催方法:会場での対面とZoomによるハイブリッド開催
会場:国立天文台三鷹キャンパス講義室
※リモート参加の接続情報は開催担当世話人にお尋ねください。
9:30-9:55 大屋 真「すばる望遠鏡可変副鏡の開発」(国立天文台)
10:00-10:25 寺尾航暉「ULTIMATE-Subaru: GLAO 波面センサーに用いるマイクロレンズアレイの表面形状と光学性能の評価」(国立天文台)
10:30-10:55 小鹿哲雅 「レーザートモグラフィー補償光学におけるアップリンクジッターの推定」(関西学院大学)
11:00-11:25 児玉晋二朗「深層学習に基づくシングルピクセル望遠鏡による可視域・近赤外同時イメージング」(電気通信大学)
<昼食>
13:00-13:25 高見英樹「宇宙光通信のための補償光学」(情報通信研究機構)
13:30-13:55 米田 隼「レーリーレーザーガイド星の基礎実験2」(東京大学)
14:00-14:25 水書稔治「LED光源を利用したDIMM計測による接地大気層での屈折率構造定数評価」(東海大学)
<休憩>
14:45-15:10 山本広大「系外惑星撮像装置SEICA開発:進捗報告」(京都大学・SEICAチーム)
15:15-15:40 渡邉 誠「惑星モニター観測用多層共役補償光学系の開発状況と性能見積り」(岡山理科大)
15:45-16:10 野田緋奈子「惑星モニター観測用多層共役補償光学系における補間による反応行列の作成(2)」(岡山理科大)
16:15-16:30 まとめと議論
*講演時間は20分(講演15分+質疑応答5分)です。
*講演中の質疑応答も歓迎です。
*スムーズな講演者交代のため5分間の緩衝時間を設けております。
*当日の進行・調整次第で講演時間が多少前後することをあらかじめご承知おき下さい。
当日の参加者リストに記載された順、敬称略
開催担当者
大屋 真(国立天文台)