2019/09/10@福岡

第14回 「補償光学研究開発のための情報交換会」

趣旨

補償光学は乱れた光波面の位相を補正する技術である。地球大気のゆらぎの乱れ

を補正することで地上望遠鏡からでも回折限界の解像度を実現することができる。

補償光学系の採用によって多大な効果が見込める大型望遠鏡にとってこの技術が

必要不可欠であることは、その観測的な研究の成果が物語っている。

今回の補償光学情報交換会を開催する九州大学では、このような天文学における

補償光学系技術のレーザーやプラズマ揺動計測への応用が進められている。

この研究会ではこの多様な分野や研究テーマで補償光学装置の開発及びその応用に

関わる研究者が集い、議論を交わす機会を提供する。これを契機として有機的な

情報交換ネットワークを構築し、各々の研究開発の発展を促進する。今回は特に、

分野融合や連携について話題として取り上げる。

この研究会では議論に重きを置いています。また学生の発表を奨励しています。

尚、今回の開催にあたっては自然科学研究機構分野融合型共同研究事業から

旅費の援助を受けています。

部屋の収容人数に限りがあるので、ご参加の際は開催担当の早野までご一報頂ける

と助かります。

プログラム

日時:2019/9/10 (火) 9:00 - 17:00

場所:九州大学応用力学研究所(筑紫キャンパス) 2F大会議室(部屋番号26)

9:00 - 9:10 稲垣 滋:はじめに

9:10 - 9:20 早野 裕:分野間連携について

9:20 - 9:40 服部雅之「シャックハルトマンセンサーを用いた高速微弱揺動計測:乱流プラズマ実験装置PANTAでの実験的検討」

9:45-10:05 寺坂健一郎「光渦レーザー計測」

10:10-10:30 村上尚史「系外惑星探査のためのスペックルナリング法の開発」

10:35-10:55 須藤星路「光渦を利用した高精度波面センサー -波面復元法の検討-」

10:55-11:05 <休憩10分>

11:05-11: 25 津久井遼「せいめい望遠鏡搭載にむけた太陽系外惑星撮像装置の開発:点回折干渉計型波面センサ

11:30-11: 45 入部 正継「せいめい望遠鏡搭載にむけた太陽系外惑星撮像装置の開発:FPGAを用いた超高速AOシステム

11:50-12: 05 藤田 勝「せいめい望遠鏡搭載にむけた太陽系外惑星撮像装置の開発:補償光学系の制御装置シミュレータ

12:05-13:00 <昼食55 分>

13:00-13:15 寺尾航暉「ULTIMATE-START 現状報告

13:20-13:35 大金 原「補償光学系を用いた大気揺らぎ高さ分布推定法の開発

13:40-13:55 大本 薫「Fast-Furious algorithmによる位相推定の検証」(東北大学)

14:00-14:15 飯塚悠太「大気揺らぎのtip-tilt成分補償法の検証

14:20-14:35 大野良人「数値シミュレーションを用いたLTAOの性能評価

14:35-14:45 <休憩15分>

14:45-15:00 三浦則明「飛騨天文台におけるAO/GLAOの2019実験」

15:05-15:20 萩野正興「月のスペックルマスキング

15:25-15:40 宮良 碧「茨城大学SHABAR定常観測定計画

15:45-16:00 遠藤くるみ「月のシンチレーション測定~LuSciの開発~

16:00-16:10 <休憩 10分>

16:-16:20 全体議論とまとめ

16:20~17:00 施設見学

*講演時間は10分または15分です(プログラム上の時間は加えて質疑応答5分が含まれます)。

*講演中の質疑応答も歓迎です。

*スムーズな講演者交代のため5分間の緩衝時間を設けております。

*当日の進行・調整次第で講演時間が多少前後することをあらかじめご承知おきください。

[懇親会]:

翌日の天文学会秋季年会の会場から離れているため、

***「研究会前日の9月9日19時頃から博多駅近辺」***で開催予定です。

予約の都合上、懇親会からの参加を希望される方は開催担当までご連絡下さい。

参加者

当日の参加者リストに記載された順、敬称略

早野裕(国立天文台)、三浦則明(北見工大)、渡邉誠(岡山理科大学)、大野良人(ハワイ観測所)、山本広大(京都大学)、入部正継(大阪電気通信大学)、藤田勝(大阪電気通信大学)、高橋陸(大阪電気通信大学)、大屋真(国立天文台)、服部雅之(国立天文台)、山本裕紹(宇都宮大学)、津久井遼(京都大学)、樽田順(京都産業大学)、秋山正幸(東北大学)、坂部健太(京都産業大学)、萩野正興(国立天文台)、村上尚史(北海道大学)、須藤星路(北海道大学)、宮良碧(茨城大学)、遠藤くるみ(明星大学)、清水結花(明星大学)、青山実樹(茨城大学)、石塚千彬(明星大学)、大本薫(東北大学)、大金原(東北大学)、寺尾航暉(東北大学)、飯塚悠太(東北大学)

開催担当者

早野裕(国立天文台・会場担当)、大野良人(国立天文台・連絡担当)、山本広大(京都大学・連絡担当)