2015/09/08 @ 京都
第6回 「補償光学研究開発に関する情報交換会」
趣旨
可視光・近赤外線での地上望遠鏡の天文観測は地球大気の揺らぎによって解像度
および感度が制限される。補償光学は、地球大気の揺らぎをリアルタイムに計測・
補償することによって、解像度および感度を大幅に向上することを可能とする技術
である。補償光学の研究開発及び観測装置としての運用はこれまで国立天文台を
中心に進められてきた。現在では補償光学の基礎技術が確立し要素部品も利用し
やすくなった結果として、大学の各研究室ごとに独自の目的・アイデアに基づいた
補償光学装置を研究開発することができるようになっている。これらの背景を
踏まえて、本研究会では日本の各大学・研究機関で進められている補償光学の
研究開発を俯瞰し、相互の連携を強化していくことを目的とする。
本研究会では議論に重きを置いています。また、学生の参加を歓迎いたします。
プログラム
日時: 2015/9/8 (火) 10:00 - 18:00
場所: 京都大学 理学部4号館5階会議室
セッション1: すばる望遠鏡における補償光学開発 (座長:渡辺)
10:00 - 10:30 「RAVENプロジェクトII」大屋 真(ハワイ観測所)
10:30 - 11:00 「Subaru/RAVENを用いたトモグラフィック再構成手法の開発と実証」大野良人(東北大学)
(11:00 - 11:15 休憩)
セッション2: 大学におけるAO開発1 (座長:大屋)
11:15 - 11:45 「京産大小型屈折AO(CRAO)の改修とDMP40可変形鏡の評価」北尾栄司(京都産業大学)
11:45 - 12:15 「実時間性の高い補償光学システムの開発」中村祐一(大阪電気通信大学)
12:15 - 12:45 「京大3.8m望遠鏡の補償光学の現状と位相測定波面センサ」山本広大(京都大学)
(12:45 - 13:30 昼食)
セッション3: 大学におけるAO開発2 (座長:大野)
13:30 - 14:00 「シミュレーションによる太陽AO性能の評価」三浦則明(北見工業大学)
14:00 - 14:30 「太陽MCAOの開発状況」大石 明(北見工業大学)
14:30 - 15:00 「木星面模様を利用した波面測定実験」合田周平(北海道大学)
(15:00 - 15:15 休憩)
セッション4: 国立天文台と大学および他分野との連携に向けて (座長:松尾)
15:15 - 15:45 「光学顕微鏡の補償光学とプラズマ乱流測定」早野 裕(国立天文台)
15:45 - 16:15 「日本のAO開発その将来」高見英樹(国立天文台)
16:15 - 17:15 議論 「国立天文台と大学における補償光学の研究開発の連携強化に向けて」
17:15 - 17:30 まとめ
* 各発表は30分(講演20分+質問10分)でお願いします。
参加者
当日の参加者リストに記載された順、敬称略
渡辺 誠(北海道大学)、三浦則明(北見工大)、大石明(北見工大)、早野裕(国立天文台)、山本広大(京都大学)、
北尾栄司(京産大)、清水智(西村製作所)、中村祐一(大阪電通大)、水書稔治(東海大学)、大野良人(東北大学)、
池田優二(京産大)、高田大樹(東北大)、樽田順(京産大)、山口仁志(京産大)、高見英樹(国立天文台)、
大屋真(国立天文台)、合田周平(北海道大学)、服部雅之(基生研)、松尾太郎(京都大学)
開催担当者
松尾太郎 (京都大学)