述詞のまわり
述詞には様々な接辞がつき、さらに語根の表す意味のニュアンスの違いによって活用する。
# 述詞につく接辞
述詞につく接辞には次のものがある。
変容辞
焦点辞
相辞
格辞
項辞
尾辞
述辞
変容、焦点、相辞の3つは述詞接辞の中でも基本的なものであり、項、格辞は項として使う場合、述辞は述語として使う場合にのみつく。
尾辞は項や述語への修飾語として使う場合につく。
形態的には次のように分類される:
接頭辞:焦点辞、項辞、述辞 ・・・ 述詞の語頭に付く接辞
接尾辞:格辞、尾辞 ・・・ 述詞の語尾に付く接辞
接中辞:変容辞、相辞 ・・・ 述詞の語中に付く接辞
以下では、接中辞を正しく付けるための一般的な述詞の事項について述べる。
# 述詞の活用
述詞の辞書形は語頭の母音が必ず "o" になっている。
eg)
ovofi : 花だ
oca : 泳ぐ
oga : 良い
oruuria : 恋人関係だ、付き合っている
エニシキの述詞は、その語根の表す意味のニュアンスによって、語頭の母音が変化する。
語頭母音以降を語根と呼び、語頭母音を活用語頭とよぶ。
o-vofi
o-ca
o-ga
o-ruuria
i- : 類形 ・・・ 然々な個体集合(類、クラス)に属しているというニュアンス;名詞性向
a- : 動形 ・・・ 然々な動作をしているというニュアンス;動詞性向
u- : 静形 ・・・ 然々な状態にあるというニュアンス; 形容詞性向
o- : 不定形、辞書形(汎用形)・・・ ふつうは使わない。上記3つの上位形
述詞には相性の良い活用語頭(活用タイプ)がある。
ovofi はもっぱら ivofi で使われ、oca はもっぱら aca で使われ、 oga はもっぱら uga で使われる。
この活用タイプをそれぞれ、Iタイプ、Aタイプ、Uタイプと呼ぶ。
無論、活用タイプ以外の活用も可能である。
たとえば、IタイプやUタイプのa形は「然々なクラスに属している/状態にあるように振舞っている」という意識的・動的なニュアンスが得られる。
日本語であえて言えば、"avofi"は「花だ」というよりは「花としてある」「花のようにある」というようなニュアンスをもつ。
他にも、Aタイプのi形は職業を表すのによく使われる(おそらく、動的な感じが失われて、名称的なニュアンスが出てきている)。
Aタイプのu形はa形よりも主体性の低い感じ、たとえば、uca は「泳ぐ」というよりは「浮かんでいる」とか「漂っている」のような感じがする。
# 接中辞の位置
接中辞は語根の直前、活用語頭の直後にくる。
[活用語頭] - [接中辞] - [語根]
ちなみに、もちろん、接頭辞、接尾辞はそれぞれ活用語頭の直前、語根の直後につく。
また、変容辞と相辞では相辞のほうが先にくる。
eg)
o-ga : 良い
o-ra-ga : すごく良い
o-ca : 泳ぐ
o-cesiva-ca : 泳ぎ終わったところだ
o-mi-ca : ちょっと泳ぐ
o-cesiva-mi-ca : ちょっと泳ぎ終わったところだ