品詞・形態論・語順
# 品詞と形態論
述詞(内容語):母音で始まり、大体母音で終わる。語彙のほとんどを占める。様々な接辞がつく。単体で述語になる。
機能語:
代名詞:単独で項になれる。母音で終わる。
数詞:単独で項になれる。項に前置して量化することができる。母音で終わる。
接続詞:ふつう語や句、節同士をつなぐ。等位と従属がある。また、その後ろに節をとるような語(関係詞など)もここに属する。
投影詞:多色語や無標項の後ろにつけて、特定の意味を引き出す。色投影詞と格投影詞がある。
相詞:内容語の後ろにつけて、相を表す。母音で終わる。
終助詞:述語の最後につける。文終始の印でもある。モダリティを担う。母音で終わる。
間投詞:呼びかけや気持ちを表す言葉。
格辞がつきうるもの(述詞、代名詞、数詞、投影詞、相詞、終助詞)は母音か可末子音(p,k,b,g,n,r)で終わる。
## 少しの用語
項:
文中で「何」を表す部分。エニシキでは、それに付随する格も含めて、項と呼ぶこともある。一般的には名詞句で指される対象とほぼ等しい。
エニシキでは単体で項になれる語は代名詞、数詞、アルファベットだけであり、内容語を項として使うためには項辞をつける必要がある。
述語:
名称の割に、複数の語からなっている場合もある。文中で「何であるか」「どのようであるか」「どうしているか」を表す部分。
エニシキでは内容語が単体で述語になることができ、述語の後ろには必ず終助詞が付される。
# 語順と簡易な文法論
OSV/NA。関係節も後置。
主格-対格言語でなく、絶対格-能格言語であり、原則、絶対格が文頭にくる:
[絶対格項] ・・・[その他の格の項]・・・ [述語] [終助詞]
絶対項、述語、終助詞は文の必須要素であり、省略できない。
次の構造を述複合体と呼ぶ:
[<種々の接辞> - 述詞] [投影詞] [相詞]
この述複合体は述語として使えるし、以下で述べるように項の部品としても使える。
述複合体は複数個連ねることもできる。すなわち、述詞によって述詞を修飾することができる:
olafe : 美しい
ofei : 女性だ
ofei olafe : 美しい女性だ
一般的に、修飾語の意味上の絶対格は文の絶対格と一致している。
上の例では、X が ofei olafe であるとき、 X は ofei であり、かつ olafe である。
意味上と文の絶対格が一致しない場合は、適宜焦点辞によって一致するように変換する必要がある:
orca : 破壊される
osei : 人だ
osei orca : 破壊される人だ
osei onerca : 破壊する人だ
述詞由来の項(これを描写項と呼ぶ)はこの1つ以上の述詞複合体に項辞(と格辞)をつけることで形成する:
<項辞> [述詞複合体] <格辞> [格投影詞]