2013年7月27日 スーパーサイエンスハイスクールの生徒対象の実習を行いました。
昨年も同じテーマで実習を行いましたが、今年はさらに手順を工夫し、バージョンアップしました。
警報物質とは、魚の体表が傷ついた時に放出される化学物質で、周囲の仲間に捕食者や外敵の存在を伝える役割があります。「警告物質」とか「警報フェロモン」などともよばれています。
今回は、ゼブラフィッシュの皮膚からこの警報物質を含む水溶性画分を抽出し、これを実際に他のゼブラフィッシュがいる水槽に添加した時に現れる恐怖反応を観察しました。
さらに、ゼブラフィッシュの表皮の組織標本を作成して、この警報物質を含んでいるとされる細胞の観察も行いました。
1日がかりの大変な実習でしたが、皆さんすごく熱心に取り組んでくれました。
以下、生徒さんたちの感想の一部です。
・はじめに先生がおっしゃった「動物を殺すことを躊躇してはいけない。だけど,その代わりにより多くの事を学びなさい」という言葉が印象に残りました。今日も様々なことを 学ぶ事ができたと思います。魚にこんな特性があることを知らなかったので,とても面白 かったです。
・やること,聞く話が新鮮で全てが面白かったです。魚については元々興味があったので, さらに知りたいと思いました。
・楽しかった!魚ってすごい!人間のように最適な行動を取っているとしたら生物的な起 源は一緒かもしれないと思った。単なる生理現象だとしても,そういうふうに進化してき た過程は面白そうだ。分からない事が多すぎるし,分かったところでどんな風に役たつの かも分からないけど,人間との共通点は多いと思った。魚と話せればいいのにと思った。
警報物質の抽出作業
行動計測
警報物質を含む細胞の組織標本の作成