今年の学生実験は、ゼブラフィッシュを材料にして「魚類における行動と心理の定量的観察」について3つの実験を行ないました。
同種他個体に対する接近欲求の観察
群れを形成する魚種は、同種の個体に対して接近する行動を示す。本実験では、ゼブラフィッシュが同種他個体に対して接近する行動を定量的に観察し、他種に対する行動と比較する。
明/暗の選好性とアルコールの影響
多くのサカナは、新奇な環境では薄暗いところを好む。これは不安の情動状態によるものと解釈される。本実験では、ゼブラフィッシュの新奇環境における明暗選好性と、アルコールがこの行動に与える影響について調べる。アルコールは、脳機能(精神機能)に影響を与える最も身近な薬物の一つである。
対捕食者行動とアルコールの影響
動物は、捕食者に遭遇すると、種によって特有の行動(対捕食者行動)を示す。これには恐怖情動が大きく関係している。ゼブラフィッシュを材料として、擬似的な捕食者に対する行動を定量的に観察するとともに、アルコールがこの行動に与える影響を調べる。
擬似捕食者を使って、ゼブラフィッシュに対捕食者行動を引き起こし、この行動を定量的に観察する。
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