SSHの高校生向けの実習を行いました。(2011.7.23)
「ゼブラフィッシュの行動を定量的に観察して、背景にある心理状態を考察する」ことをテーマとしました。
内容は、
1.明暗選好性とアルコールの影響
2.対捕食者行動とアルコールの影響
でした。
私のミスで、ちょっとしたトラブルもありましたが、動物の行動を定量的に観察する基本を経験してもらえたと思います。
曖昧な結果もありましたが、熱心にディスカッションし、考察を披露してくれました。
「対捕食者行動とアルコールの影響」の実験結果の一部を紹介します。
この実験では、まず一群のゼブラフィッシュに魚の模型を呈示します。コントロール群の魚は、警戒行動として模型からやや遠い位置に群れをなしますが、アルコール投与群の魚は水槽全体に分布しています。
次に、模型を動かして魚を追い回します。その後、しばらくたってからもう一度模型を静かに呈示すると、模型からできるだけ距離を置く行動を示します。模型が実は捕食者であることを学習したのです。一方、アルコール投与群ではこのような学習はおきませんでした。
結果は明快で、しかもいろいろな考察ができます。
疑似捕食者の呈示実験
実験は賑やかに進行します