「部屋にはあなた一人きり、そこに見たことのない箱が急に置かれた。」
さあ、あなたならどうしますか?
この研究は、「キンギョにおける新奇物体に対する探索行動とその経時的変化」という論文として『水産増殖』誌に掲載されました。以下その概要です。
「テレビをつけても毎日同じ番組、同じ内容」
さあ、あなたならどうしますか?
箱の中身を確認する。
無視する。
逃げ回る。
この他にももっといろいろな選択肢があるでしょう。
では、魚ならどんな行動をとると思いますか??
こんな装置でキンギョの行動を観察すると…
飽きる。
それでもテレビを見る。
逃げ回る。
これと同じような状況、魚ならどんな行動をとると思いますか??
新しいもの、見たことないものに皆さん興味を示すことはありませんか?
このような新しい物に興味を示す気持ちを「好奇心」と言うのですが、
この「好奇心」、魚にもあるのでしょうか? 「飽き」は?
私は今、この魚の「好奇心」についてキンギョを使って実験しています。
方法はいたって簡単、キンギョのいる水槽に浮きを様々な条件のもとで垂らし、その反応を観察するだけです。
さてキンギョはどんな反応を示すのでしょうか?
見慣れない浮きに接近してつつくキンギョ
ウキに対してこんな行動を示します。
Copyright (C) Masayuki Yoshida all rights reserved.
これを毎日繰り返すと、だんだん行動が積極的になりますが、ウキの色を変えると、また警戒するようになります。
さらに、毎日良く観察すると、『飽き』の様子も見られます(詳細は論文に記載)。
(図は、水産増殖59, 419-425 (2011) より改変引用)