広島大学大学院統合生命科学研究科 生命医科学/生物資源科学プログラム
キーワード:生命医科学、行動薬理、生物心理学、神経生理、脳科学、バイオサイコロジー、行動学、神経行動学
「動物の心は、脳のどのようなはたらきによって生じるのだろう」
<2021.5.18> サカナの防衛行動について、他の脊椎動物との比較しながら解説しました ( Immobility Behaviors in Fish: A Comparison with Other Vertebrates)。特に情動との関連に注目しました。昆虫の「死にまね」について特集した本の一章で、昆虫を研究している人たちにも脊椎動物の防衛行動とその一部としての死にまねについて知ってもらおうという意図を込めました。
<2021.1.8> 工学部の曽さん達と取り組んでいる、ゼブラフィッシュの呼吸計測と情動評価についての論文が、Scientific Reports誌に掲載されました。呼吸に伴う電場の変化を沢山の電極で検出して、統計的に特徴を評価しています。
動物飼育法の決定版!『研究者が教える動物飼育』発売
吉田が”エンゼルフィッシュ” ”キンギョ”を担当執筆しています。
磯の至宝メジナを、研究者が、釣り人が、開発者が熱く語る!『メジナ 釣る? 科学する?』
<2020.4.6> 潮間帯に棲んでいる4種のハゼについて、生活様式と脳の形との間の関係を調べた論文がZoological Science誌に掲載されました。岩場 (複雑な空間) に棲むハゼは、砂地 (単純な空間) に棲むハゼよりも、海馬に相当する領域が大きいことがわかりました。大学院生の辻 君が脳の体積計測を行いました。
<2019.9.10> 同志社大学の脳科学研究科で開かれた研究発表会にお招きいただき、講演をしてきました。充実した研究環境を備えた研究科で、たくさんの大学院生が研究に励んでいました。活発なディスカッションをいただき、有意義な時間を過せました。
<2019.8.9> 札幌で開かれた日本心理学会の「心の進化」シンポジウムセッションに招待され、心の進化における魚類の位置についての講演を行ないました。進化・哲学系のオーガナイズで、とても勉強になりました。もちろん、大通り公園でのビールも楽しみました。
<2019.3.9> 広島修道大学にて開催された「表情のユニバーサリティ研究会」に招待されて、魚類の表情についての講演をしました。心理学系の研究会です。
<2019.1.24>
研究室にある「サボテン箱庭」でサボテンの花が咲きました。(それだけ)
<2018.12.10> ホウボウの脳です。胸ビレの前にある「指」に特別に対応した脳の部位が認められます。
<2018.12> 工学部の曽さんや松野君 (辻研究室) たちとの共著論文が "Zebrafish" 誌に掲載されました (詳細こちら (Soh et al., 2018))。自由行動中のサカナから呼吸を検出し、カメラなしで位置や遊泳を計測する手法の開発と、それを恐怖反応の観察に用いた研究です。
<2018.9.28> 丸善出版より「動物学の百科事典」が刊行されました。分類系統、遺伝、生理・神経系、生体防御、行動、などに加え、動物学の歴史や応用なども網羅しています。吉田は「情動」の部分を担当執筆しました。
<2018.6.10> 最近、いろいろな魚の脳の3Dモデルを制作しています。魚は、生活のしかたによってそれぞれ特徴的な脳の形を持っています。魚脳の3Dモデルは、データベース化して広く公開する予定です。これはキジハタの例です。キジハタとかカサゴのように岩礁に棲む魚は、大きな終脳(大脳)をもっています。
<2018.5.17> 竹原の海岸 (当研究科の竹原ステーション周辺) でハゼのサンプリングを行いました。残念ながら、あまり芳しい成果は得られませんでした。そういうときもある。
<2017.9.10> ゼブラフィッシュの小脳の恐怖学習における役割を研究した論文(詳細こちら)が、Scientific Reports 誌に掲載されました。名古屋大学の日比研究室の松田君が中心となった研究成果です。ゼブラフィッシュの仔魚を顕微鏡の上で恐怖条件付けする仕組みを開発し、小脳の顆粒細胞にトキシンを発現させて機能阻害したり、カルシウム・インジケーターを発現させて学習中のニューロン活動を観察したりしました。吉田も、何度も名古屋と広島を往復し、たいへん苦労した末の成果で、松田君と同じぐらい喜んでいます。
<2017.8.30> 本が出ました。「魚だって考える ーキンギョの好奇心、ハゼの空間認知ー」。実験に使う魚は自分たちで釣ってくる。実験器具はほぼ手づくり。研究の現場は、常に汗と涙にまみれている。トビハゼの機嫌をとり、イイダコをけしかけ、魚が考えていることを知りたい先生と学生たちの、ローテクだけど情熱あふれる、広島大学「こころの生物学」研究室奮戦記。
<2017.8.10> メダカの contactin 1 突然変異が、運動調節に関る神経機構を研究するモデルとなることを示した論文(詳細こちら)が Genes to Cells 誌に掲載されました。名古屋大学の日比先生が中心となっている研究です。例のごとく、吉田はメダカの行動解析の部分を担当しました。
<2017.2.10> ノックアウトメダカを使って、ミネラルコルチコイドが行動制御に関わることを明らかにした論文(詳細こちら)がScientific Reports 誌に掲載されました。岡山大学の臨海実験所のグループが中心となった研究です。吉田はメダカの行動解析の部分を担当しました。
<2016.9.20> 広島市の似島で、小学生対象の磯観察会をひらきました。いろいろな生き物が見つかりました。皆さんすごく気合が入っていました。
<2016.5.18> 潮が引いたときに干潟で活動するトビハゼと、満ちたときに同じ場所で活動するマハゼの視覚機能と捕食行動を比較した論文 "Comparison of the visual capabilities of an amphibious and an aquatic goby that inhabit tidal mudflats" が Brain, Behavior and Evolution 誌に掲載されました。大学院に進学した瀧山君が筆頭著者です。トビハゼは地平線を見ているようです。干潟での陸上生活への適応でしょう。
<2015.8.17> ブラックゴーストという南米産の弱電魚(自分のまわりに電場を発生して周囲を探索ことができる魚)の視覚特性を明らかにする論文 "Visual capability of a weakly electric fish Apteronotus albifrons as revealed by a modified retinal flat-mount method" が Brain, Behavior and Evolution 誌にアクセプトされました。卒論生の瀧山君が筆頭著者です。ブラジルの研究者も参加しています。
<2015.7.31> 動物実験法の決定版!「研究者が教える動物実験」全3巻 が共立出版より刊行されました。吉田が第2巻(神経・筋)、第3巻(行動)の9つの実験解説を担当しています。
<2015.6.20> 高校生向け実習「ゼブラフィッシュに対するアルコールの影響 〜行動計測と呼吸計測〜」 を行いました。呼吸計測用の増幅器を自分たちで作成して使用しました。
研究成果を中高生向けの体験実習(ミミズの実験、コオロギの実験、サカナの心理、ゼブラフィッシュの警報物質)やオープンキャンパス(ゼブラフィッシュの行動)を通じて社会に還元しています
問い合わせ: yosidam%hiroshima-u.ac.jp (%を半角@におきかえてください)
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