元 南 小 か る た

 私たちの住んでいる元総社の地は、今から約1300年前に上野国府が置かれ、東国の政治・文化の中心地として栄えてきました。国内の神を一か所に集めてまつったことから、「総社」「元総社」の地名も生まれています。長い歴史の中で重要な位置を占めたこの地域ですが、近年、交通網の充実、商工業の発展、また、都市のドーナツ化現象に伴う人口の増加など、地域の様子が大きく変化しています。

 このような地域の特色を正しく理解して、地域に親しみ、地域を愛する子供になってほしいとの願いから、昭和58年に「元南小かるた」が作られました。

 当時の教職員が熱心に現地調査や資料収集を重ね、その結果を読み札に表しました。教職員は、カードをいつもそばに置き、言葉が浮かんだときに少しづつ書き付けていき、文案を練ったと聞いています。絵札は児童から募集しました。印刷や着色作業も職員と児童が協力して行い、手作りで温かみある「元南小かるた」が誕生したのです。

(創立二十周年記念誌より抜粋(一部修正))

・あ あざやかな 漆塗りに戻る ご本殿

・い いちはやく ニュース伝える NHK

・う 牛池川 染谷川に守られた 蒼海城

・え エスカレーター モダンな建物 新前橋駅

・お 親子大工の ならんで眠る 昌徳寺

・か 関越道 都心と結んで 一時間

・き 救急の 備えはかたい 西消防署

・く 群馬大橋 できて栄える 利根の西

・け 県警の 白バイ本部 交通機動隊

・こ 五十日に 牛馬にぎわう 家畜市場

・さ 散歩道 さくら並木の 恭次郎

・し 新田を 潤し流れる 天狗岩用水

・す ステーション跡 滝川に残る 煉瓦積み

・せ 専門の 知識を学ぶ 群馬高専

・そ そそり立つ 群馬銀行 十二階

・た 玉照姫の 仏像まつる 釈迦尊寺

・ち 知恵しぼり 稲束積んで 勅使橋

・つ 罪裁く 十王像は 林倉寺

・て 天皇の 習字の先生 角田無幻

・と とぎれつつ 大和へ続く 東山道

・な 長尾様の むかしをしのぶ 蒼海城跡

・に 二十二夜様 和讃となえて 月おがむ

・ぬ ぬかづいて 合格祈る 菅原神社

・ね ねんごろに 神の地まつる 宮辺様

・の 農地から 都市化のすすむ 通学区

・は 白竜が 舞いおりた地に 明神様

・ひ 百万遍 唱えて回す 大数珠の輪

・ふ 古き世の 実り伝える 稲葉の名

・へ 平和の町 願って学ぶ 警察学校

・ほ ほんのりと 口紅さした 化粧薬師

・ま 前橋の 西に大きな 工業団地

・み 水ゆたか 大きくうねり 利根川原

・む 無賃橋 長さ百間 利根川に

・め 目の病気 治すでんべそ 薬師様

・も 元総社 浄水場あとの いなば中央公園

・や やりぬく子 心豊かな子 考える子 目ざす 元総社南小

・ゆ 夢のよう 群馬社あとの 住宅地

・よ 寄り合って 地域の要 元総社公民館

・ら 来世への 幸せ願う 輪廻塔

・り 両毛線 高架で過ぎる 石倉町

・る ルート17 交通量は 県下一

・れ 歴史と風土 校歌に詠みこむ 伊藤信吉

・ろ 露店ならび 初詣りにぎわう 総社神社

・わ 悪口言う 三しの虫よけ 庚申様