トマトのガラス温室によるさいばい
サンフレッシュ海津温室(海津町帆引新田)
効率(こうりつ)のよい農業の必要性(ひつようせい)がもとめられ、生産性(せいさんせい)・品質(ひんしつ)の向上(こうじょう)および、流通の合理化(りゅうつうのごうりか)を進めるために、水田とガラス温室によるトマトさいばいの複合経営(ふくごうけいえい)をめざし、経営基盤確立農業構造改善事業(けいえいきばんかくりつのうぎょうこうぞうかいぜんじぎょう)(U・R対策)として「サンフレッシュ海津温室」が平成8年3月に建設(けんせつ)されました。
ハウス方式:トラス式ダッチライト型温室(フェンロー型多棟ガラス温室)
サンフレッシュ海津の温室内部のようす。ガラス温室は2つあり、合わせて面積はなんと約2ha(ヘクタール)もあります。奧がずっと続いているようすがわかると思います。培養液(ばいようえき)を送っているバイプや収穫(しゅうかく)にむかうおばさんが見えます。
(1997年秋撮影)
これが、ロックウールとキューブです。天然石(てんねんせき)の輝緑岩を主成分(しゅせいぶん)とするロックウール培地(ばいち)を使用し、植物の生育に最適(さいてき)な培養液(ばいようえき)を点滴(てんてき)かん水しています。足下に見える白い直方体のものがロックウールで、その上の立方体状のものがキューブで、そこにトマトが植えられています。
海津町は、単位面積(たんいめんせき)あたりのトマトの収穫量(しゅうかくりょう)は、日本一であり、サンフレッシュ海津は、その中でも他の農家よりも収穫量が多い。その秘密は、土を一切使わず、水による水耕栽培(すいこうさいばい)を行い、ドリッパーによって、いつも的確に水や肥料(ひりょう)をあたえられるようになっているからです。温度、水、肥料のかんりは、24時間コンピュータによってされています。
(1998年6月8日撮影)
ハウスの天井は、ガラスばりになっており、温度によって自動で開閉(かいへい)するようになっています。また、天井から、ワイヤーがつるされており、そのワイヤーにトマトのつるがまきつくようになっています。いっぱんのトマトよりもずい分長くのび、一本のトマトから約30だんのトマトができるように計算されています。
(1998年6月8日撮影)
一だんにつき、だいたい4~5個のトマトがつきます。それより多すぎると一つ一つのトマトの味は落ちてしまいます。一本のトマトでおよそ30段、1段につき4~5個のトマトがつくと、一本あたり120~150個ほどのトマトができる計算になります。
(1998年6月8日撮影)
穴を通ってマルハナ蜂が出入りします。トマトはマルハナ蜂を使って交配させます(10~11時と4時ごろ飛び回る)。10~20aで50匹ほどマルハナ蜂(1匹500円でオランダから輸入)が必要です。1箱に50匹入っているので、2haの土地には10~20箱必要です。この蜂はだいたい2か月働いてなくなります。そうしたら、また輸入します。
赤く色みはじめたトマトをていねいにしゅうかくしているところです。トマトを入れるはこの下には台車があり、ロックウールへの養液(ようえき)を送る配管(はいかん)が台車のレールをかねています。収穫(しゅうかく)する従業員(じゅうぎょういん)のろう力をへらすように、小さなところにも工夫が見られます。
作業台車(さぎょうだいしゃ)と高木社長です。培養液(ばいようえき)を送っているパイプの上に、台車の車輪(しゃりん)がちょうどのるように配管(はいかん)がせっけいされていて、台車を使って高いところのトマトもむりなく収穫(しゅうかく)することができます。トマトで重くなった箱を運ぶにも便利です。(20台保有(ほゆう))
管理棟(かんりとう)の内部
これは、自動選果機(じどうせんかき)です。コンベアで運ばれてきたトマトが、指定(してい)のサイズの場所へ転(ころ)がり落ちるところが撮影(さつえい)されています。
一定のサイズのトマトだけをかんたんに箱につめることができます。
収穫(しゅうかく)されたトマトは、自動選果機(じどうせんかき)によって品質(ひんしつ)や大きさ別に分けられます。トマトがのったベルトコンベアーは一つ一つのトマトの重さを感じ取り、大きさ別に区切られた仕切りの中にころがる仕組みになっています。
これは、手作業による選果(せんか)のようすです。自動選果機にのせる前に、人間の目で見て、傷(きず)のあるものは取りのぞいています。
これは、自動製函機(せいかんき)です。切れ目のついた平らなダンボールをこの機械(きかい)で、あっという間に、トマトを入れる箱にします。
これは、自動製函機(せいかんき)とベルトコンベアを横から見たところです。をです。トマトをつめるダンボール箱も、機械によって組み立てられます。ひとつのダンボール箱が組み立てられるのは約3秒。組み立てられたダンボール箱はベルトコンベアによって、箱づめ作業をする人のもとまで運ばれます。
これは、予冷庫(よれいこ)と言います。大きな冷蔵庫で、トマトの入った箱、6000箱を収納して予冷することができます。大人の人の背せの高さとくらべると、大きさが分かります。
これは、予冷庫(よれいこ)の内部の様子です。内部はそうこのようで、冷気(れいき)を送る大きなファンが見えます。
☆この資料は、サンフレッシュ海津温室の高木勲社長さんのご理解で、のせることができました。ご協力ありがとうございます。
○連絡先 海津市海津町帆引新田3番割586番地
TEL:0584-54-7451 FAX:0584-54-7455
※著作権者のデータが含まれていますので、このシリーズのデータを利用したソフトの流通は不可です。
使用条件:学校教育においてのみ使用可