指導教員名:田川 義之
現在の所属:㈱デンソー パワトレイン事業部
修了年度:2018
博士論文のタイトル :密度場非接触計測法の提案と気液界面挙動に及ぼす衝撃波の影響評価
博士論文の内容
流体中の密度変動を可視化及び定量化するBackground-oriented schlieren(BOS)法に着目し,従来手法よりも高精度な圧力場計測手法を提案した.
また,スマートフォンカメラを使った簡易的な計測手法を構築しコンセプトを実証した.
博士後期課程に進学しようと思った理由
私は博士前期課程を修了後.会社員2年目のときに社会人ドクターに挑戦しました.金銭的余裕がなかったこと,博士号を取得できる自信がなかったことが就職した理由でした.修了後に学費軽減制度があることを知り,さらに田川先生からの後押しがあり,博士後期課程への進学を決心しました.
博士後期課程に進学して良かった事
前期課程までは実験や論文執筆が主な研究活動でしたが,後期課程では,企画・マネジメントを含めて主体的に行う必要があります.大学で先んじてそれらを経験できたことで,物事を俯瞰的に捉えるスキルを磨くことができたと感じています.
博士後期課程在籍中に印象に残っている出来事
博士前期課程の研究テーマは高速度カメラを活用した基礎研究でした.
このテーマを深堀りするためには,愛知で働きながら研究室に通う必要があり,負荷の高さが課題でした.
そこで,基礎研究を実用化することに方針を変え,スマホ搭載カメラを使った研究にすることで自宅で研究することが可能になりました.自宅で実験し,オンラインで先生と議論する様子は,文字通り”在宅研究”でした.
博士後期課程進学を考える方にメッセージ
前述のように博士号取得への自信がなかった自分にとっての学びは,”安易に自分の限界を決めつけないこと”です.
簡単な挑戦でありませんが,その分得られる果実は多いです.同じように悩まれている方への一助になれば幸いです.