指導教員名:小笠原 俊夫
現在の所属:東京都立大学 航空宇宙システム工学科
修了年度:2019
博士論文のタイトル :CFRP 接着構造における微視的損傷メカニズムに関する研究
博士論文の内容
航空宇宙構造に広く使われるCFRP(炭素繊維複合材料)の接着構造について、主に微視的な損傷・破壊挙動に着目してそのメカニズムを解明することを試みた研究です。
博士後期課程に進学しようと思った理由
大学教員という職業に興味があり、学部3年生の時にある先生に要件を聞いたところ「博士号、英語、親の理解」の3点という回答を得たのが博士後期課程を知ったきっかけです。その後、ドイツに留学した際に博士号が国外では高く評価されていること、アカデミックを含めた研究系の職を希望していたことから博士後期課程に進学しました。
博士後期課程に進学して良かった事
最終的に大学教員の職につけたことです。大学教員はそれなりに仕事量が多く大変な仕事とは思いますが、自分の研究したいテーマに対して自分の裁量で取り組める点は大変魅力的だと思います。
博士後期課程在籍中に印象に残っている出来事
楽しい思い出もありますが、学位取得に向けてはつらい思い出のほうが多いです。例えば、区切りがつかず夜遅くまで実験をしたり、論文誌の査読者から厳しいコメントがついて自分の論文の正しさを証明するために徹夜で式展開をしたり、枚挙にいとまがありません。とはいえ月並みな言い方ですがこの苦労のおかげで大きく成長できたと感じています。
博士後期課程進学を考える方にメッセージ
博士号取得は間違いなく楽ではありません。大学教員という職業柄、今でも常に研究実績は求められますが、在学中のほうが研究成果に対する精神的プレッシャーが大きかったです。それでも、この経験がなければ今の自分はないと思います。研究で更なる高みを目指したい方はぜひ挑戦してみてください。博士後期課程進学を迷う理由の一つに就職があるかと思いますが、機械系であれば企業・海外も含めて門戸は広いのでこの点に関してはあまり心配しなくてもよいように思います。