お客様のニーズが見える ID-POS分析
図のように、スナック菓子売り場へのお客様ニーズを1つ、すなわち相容れないニーズなど存在しない(どれかで満足できる)と仮定した時、マーケット中で人気No.1の選択肢を採用すれば、全員のニーズが網羅できる事になります(採用順1位)。
相容れないニーズが存在しなければ、採用順は単に、人気順=ID数の降順で良い事になります(売上順に近似)。
相容れないニーズが存在しない、マーケットを1つと見た世界が、POS分析の世界観(何らかの量の降順)ですが、現実の世界は、それほど単純なものではありません。
スナック菓子売り場に、図のように相容れないお客様ニーズが2つあると仮定した時、相容れないそれぞれのマーケットから人気No.1の選択肢を採用すれば、全員のニーズが網羅できる事になります(採用順2位)。
スナック菓子売り場に、図のように相容れないお客様ニーズが3つあると仮定した時、相容れないそれぞれのマーケットから人気No.1の選択肢を採用すれば、全員のニーズが網羅できる事になります(採用順3位)。
これは、もしも3単品でスナック菓子売り場を作らなければならないとしたならば、もしくはスナック菓子からチラシに3単品を掲載するとしたならば、最も多くのお客様を満足させる組み合わせは、 うすしお と、プチポテト と、スコーン だという事です(以降についても同様)。
スナック菓子売り場に、図のように相容れないお客様ニーズが4つあると仮定した時、相容れないそれぞれのマーケットから人気No.1の選択肢を採用すれば、全員のニーズが網羅できる事になります(採用順4位)。
スナック菓子売り場に、図のように相容れないお客様ニーズが5つあると仮定した時、相容れないそれぞれのマーケットから人気No.1の選択肢を採用すれば、全員のニーズが網羅できる事になります(採用順5位)。
スナック菓子売り場に、図のように相容れないお客様ニーズが6つある、すなわち全ての選択肢が、お客様にとって代替不可能なものであると仮定した時、最後に残された、最も代替可能な選択肢が、採用順6位となります。
このように採用順は、単にID数の降順(人気順)という量だけに頼ったものでは無く、相容れないお客様ニーズという形に、量を制約させた順位です。
極力幅広いニーズに応えたい、チラシやエンドといった販促では、採用順上位の商品から順に採用して行きます。これによって、チラシ品の利用者率が1.3倍超となりました。
極力ニーズ欠落による未利用化を防止したい、商品カットでは、採用順下位の商品から順に不採用にして行きます。単品の10%を絞り込んでも、利用者が減らなかった事例もあります。